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情報技術を活かす組織能力──ITケイパビリティの事例研究 |
●岸眞理子、相原憲一=編著
●中央経済社 2004年7月
●3200円+税 ISBN4-502-37460-1 |
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情報技術の組織的活用能力(=ITケイパビリティ)に着目し、その概念と分析フレームワークから、企業によるIT導入効果をまとめている。
企業が競争優位を獲得するには、ヒト・モノ・カネの3資源に加え、情報、技術力、ブランド、専門能力、組織能力などを開発し、これらを組み合わせて企業のケイパビリティを生成することが重要だ。ITケイパビリティは、情報技術資産とそれを扱う人的資産、情報技術を活用する企業コンテクストにかかわる資源に分類できるという。
ここに登場する7社は、長野県の別所温泉にある上松屋旅館、靴下の専門店を展開するダンなど、ほとんどが衰退業界とされる世界で勝負を挑む中小企業である。
上松屋旅館は、料理長の采配次第でブレのあった食材の調達コストを、情報システムを導入することで低く抑えることに成功した。また、ダンは、小売店に設置したPOSシステムのデータを、自社だけでなく染工場などとも情報共有し、商品販売サイクルの短縮化と在庫規模の適正化を実現し、販売機会損失や値崩れを防いでいる。
伝統産業や中小企業であっても、適切な規模のIT導入には大きな効果があることを証明している本書は、大企業に限らず中堅・中小企業の情報マネージャに目を通して欲しい。(ライター・生井俊) |
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SEのための顧客提案術──ITキーワードをわかりやすく説明するコツ |
●小林秀雄=著
●日経BP社 2003年9月
●1400円+税 ISBN4-8222-1565-2 |
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ITベンダ側の提案型SEやセールス・エンジニア向けに、「IP電話」「ICタグ」「IPv6」「ERP」といった言葉とそれらのソリューションの使われ方、提案の仕方を解説した1冊。
ITサービスベンダのSEと営業マンがユーザー企業の担当者に提案を行うシチュエーションの会話形式で書かれており、非常に読みやすい。ITキーワードの解説本としても分かりやすいので、IT用語に詳しくない方、提案を受ける側のユーザー企業・担当者にとっても、ちょうどよいガイドブックになるだろう。
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