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LinuxのインストールCDを作成するには 北浦訓行 |
Linuxをインストールする場合、インストール用のCD-ROMを入手するのが最も確実な手段だ。LinuxのインストールCD-ROMは、Linux専門誌などに添付されていることが多い。しかし、インストールしたいディストリビューションのCD-ROMがタイミングよく雑誌の付録になるとは限らないし、最新のバージョンがリリースされてから雑誌が発売されるまでには、数週間から1カ月程度のタイムラグが生じる。従って、雑誌の発売を待つよりはFTPサイトからダウンロードしてインストールCDを作成した方が早い。
最近のディストリビューションは、FTPサイトにISOイメージが用意されることが多いので、それをダウンロードしてCD-R/RWに書き込むだけでインストールCDを作成できる。
まず、FTPサイトからISOイメージをダウンロードする。保存されている場所やディレクトリ名などは各ディストリビューションによって異なるが、isoやCDIMAGEといったディレクトリにあることが多い。また、ファイル名はTL7.0W.install1.isoといったように製品名とバージョンなどが組み合わされ、isoという拡張子が付いている。
CD-R/RWへの書き込みは、cdrecordというプログラムを使用するのが一般的だ。最近のディストリビューションであれば、多くの場合cdrecordはインストールされているはずだ。Vine Linux 2.1.5は、Vine Plusに入っているのでRPMパッケージをダウンロードしてインストールする必要がある(RPMパッケージをインストール/アンインストールするには参照)。
次に、cdrecordはSCSIプロトコルを使用するので、書き込む際のオプションとしてデバイス番号を指定する必要がある。デバイス番号を調べるには、rootでログインして以下のコマンドを実行する。
# cdrecord -scanbus |
現在主流になっているATAPI(IDE)接続のCD-R/RWの場合は、SCSIのエミュレーションを行う必要がある。とはいえ、最新のディストリビューションの多くは特に設定を行う必要はないはずだ。ただし、Vine Linux 2.xの場合は起動時にLILOでパラメータを指定する必要がある(Vine LinuxでATAPIのCD-R/RWを使用するには参照)。
さて、いよいよ書き込みを開始する。ここでは、LASER5 Linux 7.2ディスク1のイメージ(LL7.2-i386_free.iso)を例に紹介する。
# cdrecord -v speed=4 dev=0,0,0 LL7.2-i386_free.iso |
失敗するのがイヤであれば、-dummyオプションを付けてテストを行う。-dummyオプションを付けると書き込みだけを行わずに(レーザーを照射せずに)、全工程を行う。それでエラーが発生しなければ、-dummyオプションなしでcdrecordコマンドを実行する。
# cdrecord -v -dummy speed=4 dev=0,0,0 LL7.2-i386_free.iso |
最近のほとんどのディストリビューションは、CD-ROM 2枚の構成なので、2枚目のインストールCDも同様に作成する。作成したCD-R(インストールCD 1)はブータブルになっているので、CD-RをCD-ROMドライブに入れれば自動的にインストーラが起動するはずだ。起動しない場合は、BIOSの起動順序を入れ替えて(CD-ROMを最優先にする)試してみよう。
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