Linux Tips | |
![]() |
Webminとは 北浦訓行 |
Webminは、LinuxconfやHDE Controller(市販品)のように、GUIでLinuxの各種設定を行うツールだ。Webブラウザでユーザーアカウントの管理やApacheなどのサーバの設定、RAIDといったハードウェア設定などが可能だ。Vine Linux 2.5やTurbolinux 8には標準でインストールされるので、すでに使っている方もいるだろう。
WebminはPerl 5で書かれたCGIプログラム群で構成されており、LinuxだけでなくFreeBSDやMac OS X、Solaris、HP-UXなどさまざまなOSで使用できる。また、Webブラウザがフロントエンドであるため、WindowsやMacOSなどが動作しているほかのPCから操作できる(Webminの設定で、外部からのアクセスを許可する必要がある)。
Webminの画面を表示するには、Webブラウザを起動して、設定を行うPCのポート10000にSSLでアクセスする。
https://localhost:10000 | ローカルからアクセスする場合 | ||
https://pc01:10000 | ホスト名を入力してアクセスする場合 | ||
https://192.168.0.1:10000 | IPアドレスを入力してアクセスする場合 |
すると、ユーザー名とパスワードを入力する画面が表示される。
![]() |
Vine Linux 2.5のMozillaでローカルからアクセス |
ユーザー名とパスワードを入力して[Login]ボタンをクリックすると、Webminの画面が表示される。
![]() |
Webminの画面 |
画面上部に並ぶ7つのアイコンのいずれかをクリックすると、各カテゴリに属する詳細な設定項目が表示される。それぞれのカテゴリで設定できる内容は次のようなものだ。
カテゴリ
|
設定の内容
|
Webmin | Webmin自身やユーザー用モジュール、作業ログ、Webmin用のユーザーアカウントなど |
システム | ユーザーパスワードの変更やユーザーアカウントの作成/削除/編集、システムログの表示、RPMパッケージのインストール/アンインストールなど |
サーバ | Apacheやインターネットサービス、Postfix、ProFTPD、Samba、PostgreSQL、qmail、DNS、Squidなど |
ネットワーク | ファイアウォールなど |
ハードウェア | RAIDシステムやネットワークインターフェイス、ディスクのパーティション、GRUB、LILOなど |
Cluster | クラスタに関する各種設定など |
その他 | Perlモジュールの管理やコマンドシェルの実行、ファイルマネージャの実行など |
ここに挙げたのは、Webminで設定可能な項目の一部分だ。設定可能な項目の詳細については、実際にWebminを操作して確認していただきたい。
なお、ディストリビューションに含まれているWebminは、バージョンが古い可能性がある。古いバージョンには、セキュリティホールがあることが多いので、実際に使用する前に、最新版にアップデートしよう。Webminには、自分自身をアップデートする機能があるので、それを利用して最新版に更新すると便利だ。
Webminのアップデート作業は、[Webmin]カテゴリの[Webminの設定]-[Webminのアップグレード]を選択する。次に、表示されるオプションから[www.webmin.comからの最新バージョン]を選択して、[Webminのアップグレード]ボタンをクリックする。画面の指示に従って作業を進めると、アップデート作業は終了だ。
なお、アップデートを行うと、言語の設定がデフォルト(英語)に戻ってしまう。日本語にするには、[Webmin]カテゴリの[Webmin設定]-[言語]を選択して、言語の一覧から[Japanese(JA_JP.EUC)]を選択する。
![]() |
アップデート後の画面。最下部に表示されているバージョンが、2002年6月時点での最新版である0.98になった |
![]() |
Linux Tips Index |
Linux Squareフォーラム Linux Tipsカテゴリ別インデックス |
|
- 【 pidof 】コマンド――コマンド名からプロセスIDを探す (2017/7/27)
本連載は、Linuxのコマンドについて、基本書式からオプション、具体的な実行例までを紹介していきます。今回は、コマンド名からプロセスIDを探す「pidof」コマンドです。 - Linuxの「ジョブコントロール」をマスターしよう (2017/7/21)
今回は、コマンドライン環境でのジョブコントロールを試してみましょう。X環境を持たないサーバ管理やリモート接続時に役立つ操作です - 【 pidstat 】コマンド――プロセスのリソース使用量を表示する (2017/7/21)
本連載は、Linuxのコマンドについて、基本書式からオプション、具体的な実行例までを紹介していきます。今回は、プロセスごとのCPUの使用率やI/Oデバイスの使用状況を表示する「pidstat」コマンドです。 - 【 iostat 】コマンド――I/Oデバイスの使用状況を表示する (2017/7/20)
本連載は、Linuxのコマンドについて、基本書式からオプション、具体的な実行例までを紹介していきます。今回は、I/Oデバイスの使用状況を表示する「iostat」コマンドです。
![]() |
||
|
||
![]() |
Linux & OSS 記事ランキング
- 上がり続けるOSS採用率、その理由は? 「2025 State of Open Source Report」で明らかに
- Linux起動の仕組みを理解しよう[rcスクリプト編]
- インメモリデータベース「Redis 8」公開 再びオープンソースとして利用可能に
- Microsoft、WSLのアップデートを発表 新しい提供方式、tarベースのWSLディストリビューションアーキテクチャとは
- Linuxディストリビューション「Ubuntu 24.04.1 LTS」公開 新機能は? サポート期間は?
- 「国連オープンソース原則」をOSIが公式支持 IT業界に与える影響は?
- オープンソースのシステム監視/アラートツールキット「Prometheus 3.0」公開 7年ぶりのメジャーリリースで何が変わった?
- 「Azure Linux」は「CentOS 7」の移行先になり得るか LinkedInの選択
- 「Llama2」やXの「Grok」などが不合格になったOSIの「オープンソースAIの定義 1.0」、その中身とは? 合格したAIは?
- オープンソースハイパーバイザー「Xen 4.20」公開 セキュリティとパフォーマンスが向上
- インメモリデータベース「Redis 8」公開 再びオープンソースとして利用可能に
- 上がり続けるOSS採用率、その理由は? 「2025 State of Open Source Report」で明らかに
- Linux起動の仕組みを理解しよう[rcスクリプト編]
- 「国連オープンソース原則」をOSIが公式支持 IT業界に与える影響は?
- Microsoft、WSLのアップデートを発表 新しい提供方式、tarベースのWSLディストリビューションアーキテクチャとは
- Linuxディストリビューション「Ubuntu 24.04.1 LTS」公開 新機能は? サポート期間は?
- 「Azure Linux」は「CentOS 7」の移行先になり得るか LinkedInの選択
- 「Llama2」やXの「Grok」などが不合格になったOSIの「オープンソースAIの定義 1.0」、その中身とは? 合格したAIは?
- オープンソースのシステム監視/アラートツールキット「Prometheus 3.0」公開 7年ぶりのメジャーリリースで何が変わった?
- オープンソースハイパーバイザー「Xen 4.20」公開 セキュリティとパフォーマンスが向上