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Turbolinux 8 Workstationのプロモーション版をFTP版相当にするには

北浦訓行
2002/8/22

 Turbolinux 8 Workstationでは、ISOイメージはプロモーション版しか用意されていない。従って、雑誌などの付録CD-ROMにもプロモーション版が添付されている。

 このプロモーション版は、ハードウェアの動作確認や製品内容の体験を目的としており、インストーラ「Mongoose」や基本ソフト、日本語環境、KDE、ネットワーククライアントなどをCD-ROM1枚に収録している。従って、Sambaなどのサーバ関連ソフトウェアやGIMPなどのアプリケーションが入っておらず、普通のFTP版の感覚で使おうとすると戸惑ってしまう。

 しかし、TurbolinuxのFTPサイトでは、ISOイメージこそ用意されていないものの、これまでのFTP版に相当するデータが公開されている。従って、それをダウンロードしてインストールすれば、製品版から商用プログラムを除いたTurbolinuxにすることができる。

 ここでは、Turbolinux 8 Workstationのプロモーション版をインストールした環境で、FTPサイト(ftp://ftp.turbolinux.co.jp/pub/TurboLinux/TurboLinux/ia32/Workstation/
8/install/turbo/RPMS/
)にあるRPMパッケージをディレクトリごとハードディスクにダウンロードし、そこからインストールしてみることにする。

 インストールは、パッケージ更新ツールのturbopkg(Zabom)を利用する。turbopkgには、以下の更新方法がある。

  1. FTPサイトからダウンロードしながらインストールする
  2. CD-ROMからインストールする
  3. ローカルディレクトリからインストールする

 ここでは、3番目の「ローカルディレクトリからインストールする」を選択することになる。ただし、更新作業を始める前にturbopkgの設定ファイルを変更しなければならない。修正するファイルは、/etc/sysconfig/distribution/dateだ。エディタでこのファイルを開き、以下の個所を変更する。

VENDOR="Turbolinux Japan, K.K."
DISTRIBUTION="Turbolinux"
PRODUCT="Workstation"
PRODUCT_CODE="SilverStone-promo" ←「SilverStone-promo」を「SilverStone」に
VERSION="8.0"
(省略)

 次に、turbopkgコマンドを実行する。[ようこそ]の画面が表示されるので、[メンテナンス]を選択する。

[ようこそ]の画面

 [パッケージのメンテナンス]の画面が表示されたら[インストール/アップデート]を選択する。

[パッケージのメンテナンス]の画面

 [メディア]画面が表示されるので、[ローカルディレクトリ]を選択する。

[メディア]の画面

 [ローカルディレクトリ]画面が表示されるので、[RPMディレクトリ入力]を選択する。ちなみに、RPMパッケージがCD-RやCD-ROMにある場合は[CD-ROM]を、FTPサーバからインストールする場合は[FTP]サーバを選択する。

[ローカルディレクトリ]の画面

 [RPMディレクトリ入力]画面が表示されるので、ダウンロードしたRPMのディレクトリを入力する(例では/tmp/RPMS)。

[RPMディレクトリ入力]画面

 [OK]を選択すると、パッケージ情報の読み取りなどが行われ、[パッケージのインストール]画面が表示される。この画面の右端に表示されている「*」や「=」の記号は、以下のような意味となっている。

 
記号
意味
  未インストールのパッケージ
  インストール済みで同じバージョンのパッケージ
  インストール済みだが新しいパッケージ
  インストール済みだが古いパッケージ

 原稿執筆時点では、1つだけ「−」のパッケージがあったが、それ以外はすべて「*」と「=」であった。インストールしたいパッケージにカーソルを移動して[Space]キーを押すと、そのパッケージが選択される。[F5]キーを押すと全パッケージが選択される。ちなみに、「=」や「−」の付いたパッケージは選択できないので、[F5]キーを押しても安心だ。

[パッケージのインストール]画面。[F5]キーを押して全パッケージを選択した

 [OK]を選択すると、インストールするパッケージの一覧が表示される。

選択したパッケージの一覧画面

 [続行]を選択すると、パッケージのインストールが始まる。

パッケージインストール中の画面

 インストールが終了すると、最初の方で表示された[パッケージのメンテナンス]画面が表示される。右端の記号がすべて「=」になって、インストール済みであることが確認できる。turbopkgを終了するには、この画面で[中止]を選択する。

 なお、ここでインストールしたパッケージのいくつかは、すでに古くなっている。turbopkg実行直後に表示される画面で[アップデート]を選択して、パッケージを更新することをお勧めする。最新版をダウンロードする必要があるので、上記のように一度ダウンロードするのではなく、FTPサーバから直接インストールした方がいい(Turbolinux 7 Workstationのパッケージを自動更新するには参照)。

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