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ルータのsyslogをLinuxで受け取るには 北浦訓行 |
ダイヤルアップルータやブロードバンドルータ(以下「ルータ」と総称)には、PCにログを転送する機能を持っているものが多い。この機能を使えば、ログを調べるためにいちいちルータにアクセスする必要がなくなるので便利だ。ここでは、その方法について説明する。
まず、ルータがログをPCに送信するように設定する。筆者が使用しているマイクロ総合研究所のNetGenesis OPT90の場合、Webブラウザでログ転送の設定ができる。この設定に関しては製品によって異なるので、詳しくはそれぞれの機種のマニュアルを参照していただきたい。
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NetGenesis OPT90のsyslog機能設定画面 |
続いて、Linuxでログを受信する設定を行う。Linuxでルータのログを受信するには、syslogの設定を変更する。大抵のディストリビューションは、syslogの設定を/etc/syslog.confで行う。ルータのログを受け取る設定は、以下のようにすればいいだろう。
# Broadband Router (NetGenesis OPT90) |
注:区切り文字はタブ(Tab)を使うこと |
/etc/syslog.confを編集したら、ログ保存用ファイル(ここでは/var/log/bbrouter.log)を作成する。
# touch /var/log/bbrouter.log |
次に、syslogがネットワーク経由のログを受信するように設定する。エディタで/etc/rc.d/init.d/syslogを開いて、syslogdを起動している行に-rオプションを追加する。Red Hat Linux 8.0やVine Linux 2.6では、
SYSLOGD_OPTIONS="-m 0" |
という行に「-r」を追加することになる。また、/etc/sysconfig/syslogにも上記と同じ行があるので以下のように修正する。
SYSLOGD_OPTIONS="-r -m 0" |
Turbolinux 8 Workstationの場合は、/etc/rc.d/init.d/syslogの以下の行に-rオプションを加える。
daemon syslogd -m 0 |
以下のようにsyslogを再起動すると、設定したファイルにルータのログが記録されるようになる。
# service syslog restart |
uxオプションを付けてpsコマンドを実行すると、-rオプションを付きでsyslogdが実行されているかどうかを確認できる。
# ps ux | grep syslogd |
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