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FAXを送受信するには(Turbolinux 10 Desktop編) 北浦訓行 |
Turbolinux 10 Desktopの標準デスクトップ環境であるKDEは、FAXの送受信ソフトとしてKdeprintFaxを搭載している。KdeprintFaxは、Kメニューの[プログラム]−[ユーティリティ]−[その他]−[KdeprintFax(Faxユーティリティ)]を選択すると起動する。
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KdeprintFaxの画面 |
通常であれば、KdeprintFaxの[ファイル]ボックスに送信するデータのファイルをドラッグ&ドロップして、[Fax番号]ボックスに送信先のFAX番号を入力し、[Fax送信]ボタンをクリックすると指定したデータが送信される。しかし、Turbolinux 10 Desktopの場合は何も起こらない。
これは、FAXを送信するエンジン部分が、Turbolinux 10 Desktopにはインストールされていないことが原因だ。KdeprintFaxは、FAXのエンジンとして、
- EFax
- HylaFax
- Mgetty-sendfax
の3種類から選択できる。
例では、EFaxをインストールする。EFaxのプログラムはhttp://www.cce.com/efax/からtarボールをダウンロードできるが、今回はrpmfind.net(http://rpmfind.net/)でRPMファイルを検索した。ダウンロードしたのは、Fedora Core 2用のefax-0.9-21.i386.rpmというパッケージだ。
rootでログインして、rpmコマンドでインストールする。
# rpm -ihv efax-0.9-21.i386.rpm |
次に、デバイスの設定などを行う。今回は、シリアル接続の外付けFAXモデム(US RoboticsのSportstar 28,800 FAX MODEM)を利用した。まず、/dev/ttyS0を一般ユーザーでも読み書きできるように、パーミッションを変更する。
# chmod 666 /dev/ttyS0 |
そして、/dev/modemというシンボリックリンクを作成する。
# ln -s /dev/ttyS0 /dev/modem |
次に、/var/lockのパーミッションを変更する。この作業を行わないと、FAX送信時にエラーとなってしまう。
# chmod 777 /var/lock |
最後に、FFaxの設定ファイル(/etc/efax.rc)を作成する。最低限、以下のような内容にすればいいだろう。
FROM="+81 3 0000 0000" |
設定
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意味
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FROM="+81 3 0000 0000" | 送信者のFAX番号(03-0000-0000の場合)。受信先のヘッダに表示される |
NAME="Kitaura" | 送信者名。受信先のヘッダに表示される |
DEV=modem | /dev/modemの場合にこのように指定する |
DIALPREFIX="T" | ダイヤルがパルスの場合は"P"にする |
PAGE=a4 | ページのサイズ。letterやlegalなども指定可 |
RES=204x196 | 送信モード(「ファイン」の場合)。「標準」は204x98 |
以上で、EFaxの設定は終了だ。KdeprintFaxを起動して、[設定]メニューの[KdeprintFaxを設定]を選択する。[設定]ダイアログボックスが表示されるので、必要な事項を入力する。忘れてはならないのは、[システム]で[Faxシステム]のボックスを[EFax]にすることだ。
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[設定]ダイアログボックスの[システム]設定画面 |
設定が終了したら[OK]ボタンをクリックする。後は、KdeprintFaxの[ファイル]ボックスに送信するデータのファイルをドラッグ&ドロップして、[Fax番号]ボックスに送信先のFAX番号を入力し、[Fax送信]ボタンをクリックするとFAXが送信される。
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