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GIMP 2.2のメニューを日本語化するには 北浦訓行 |
Fedora Core 3をyumなどのツールでアップデートすると、GIMPも最新版(原稿執筆時点ではバージョン2.2.3)にアップデートされる。しかし、原稿執筆時点ではGIMP 2.2.3の日本語化作業はあまり行われておらず、メニューを始め多くのメッセージが英文のままになっている。
メニューなどが英文のままのGIMP 2.2 |
ソフトウェアを日本語化するにはで説明したとおり、ソースのtarボールに含まれるja.poファイルを編集することによって、メニューなどを日本語化できる。
GIMPのSRPMファイル(gimp-2.2.3-0.fc3.2.src.rpm)をインストールして、/usr/src/redhat/SOURCES/gimp-2.2.3/po/ja.poを見てみると、
#: app/actions/file-actions.c:61 |
のように「#, fuzzy」というコメントが入っていて、日本語訳が無効となっている。また、「ファイル」という訳の前に「/」が入っているなど、作業が途中になっている印象だ。従って、一部を修正するだけでかなりの部分が日本語化できそうである(注)。
注:念のため、オリジナルのja.poファイルをバックアップしておくこと。 |
例えば、上記の部分に関しては、
#: app/actions/file-actions.c:61 |
のようにすれば日本語化できる。このように、「#, fuzzy」の行を探して修正していけば、日本語化は比較的簡単にできるだろう(GIMPの.poファイルはかなり大きいので時間がかかる)。ただし、GIMPのja.poファイルはこの1つだけではなく、以下のファイルも変更が必要だし、日本語訳が「msgstr ""」のように空白になっている部分もある。
- /usr/src/redhat/SOURCES/gimp-2.2.3/po-libgimp/ja.po
- /usr/src/redhat/SOURCES/gimp-2.2.3/po-plug-ins/ja.po
- /usr/src/redhat/SOURCES/gimp-2.2.3/po-script-fu/ja.po
.poファイルを修正したら、msgfmtコマンドで.moファイルを作成する。ただし、あらかじめ/usr/share/locale/ja/LC_MESSAGESの4ファイル(gimp20.mo、gimp20-libgimp.mo、gimp20-script-fu.mo、gimp20-std-plug-ins.mo)をバックアップしておくことをお勧めする。
# cd /usr/src/redhat/SOURCES/gimp-2.2.3 |
上記の作業を行う時間がない場合は、Windows版GIMP 2.2の.moファイルをコピーするという方法もある(注)。
注:この方法でLinux版GIMPの全機能が正常に動作するかどうかは確認していない。自己責任で行っていただきたい。 |
「GIMP2.2の日本語ローカライズ問題 その傾向と対策」(http://www.geocities.jp/gimproject/gimp22/taisaku.html)で、Windows用の.moファイルを配布している。例えば、「対策2」の[WinXP 用]でmo-xp.zipというファイルがダウンロードできる。このファイルをダウンロードしたらFile Roller([アプリケーション]−[システムツール]−[書庫マネージャ])で開き、以下の4ファイルを/usr/share/locale/ja/LC_MESSAGESディレクトリに展開する。
- gimp20.mo
- gimp20-libgimp.mo
- gimp20-script-fu.mo
- gimp20-std-plug-ins.mo
以上で作業は完了だ。GIMPを起動すると、ほとんどのメッセージが日本語化されているはずだ。
メニューなどが日本語になったGIMP 2.2 |
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