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デスクトップ検索ツール「Beagle」を使うには 北浦訓行 |
ノベルのSUSE LINUX Professional 9.3には、「Google Desktop Search」や「MSNサーチツールバー with Windowsデスクトップサーチ」に似たデスクトップ検索ツール「Beagle」(http://beaglewiki.org/)が搭載されている。Beagleは、ハードディスクやWebなどの内容を一元的に検索できるMonoアプリケーションである。これをFedora Core 3/4にインストールする方法を説明する。
注:Beagleは開発途上のソフトウェアであり、正常に動作しない可能性がある。筆者の環境では、一部のファイルを検索することができなかった。 |
Beagleを使用するには、inotifyというフェイル検出システム(file notification system)をサポートしたカーネルが必要だ。inotifyは必須ではないが、これを利用することにより、ファイルの変更が自動的にBeagleのインデックスに反映されるようになる。
FC3の場合は、/etc/yum.confに以下の設定を追加する。
[inotify] |
そして、
# yum --enablerepo=inotify install kernel-2.6.11-1.14.inotify.0.22_FC3.i686 |
とすると、inotify対応のカーネルがインストールできる。
FC4の場合は、http://www.dreamt.org/inotify/fc-devel/RPMS/にある最新のRPMファイル(原稿執筆時点ではkernel-2.6.11.1366.inotify.0.23.8_FC4.i686.rpm)をダウンロードして、以下のようにインストールする。
# rpm -ihv --force kernel-2.6.11-1.1366.inotify.0.23.8_FC4.i686.rpm |
システムを再起動すると、GRUBのメニューに、
Fedora Core (2.6.11-1.1366.inotify.0.23.8_FC4) |
などと表示されるので、それを選択してシステムを起動する。
次にカーネルの拡張属性を有効にする。ext3の場合、カーネルパラメータのCONFIG_EXT3_FS_XATTRをオンにする必要がある。FC4の場合はデフォルトでオンになっているので、変更する必要はない。
続いて、/etc/fstabの設定を行う。
/dev/hda3 /home ext3 defaults,user_xattr 1 2 |
のように、検索対象にするマウントポイントの設定に「,user_xatr」を追加する。そして、
# mount -o remount /home |
などとして、/etc/fstabに行った設定を有効にするために再マウントする。
次に、Beagleをインストールする。FC3の場合は、
# rpm -ihv http://repo.nrpms.net/nrpms-mono-release/1/RPMS/nrpms-mono-release-1-3.1.fc3.nr.noarch.rpm |
FC4の場合は、
# rpm -ivh http://repo.nrpms.net/nrpms-mono-release/1/RPMS/nrpms-mono-release-1-5.1.fc4.nr.noarch.rpm |
を実行した後、
# yum --enablerepo=nr-mono-devel install beagle |
のようにyumコマンドを実行すると、必要なファイルがインストールされる。インストールが完了したら、以下のようにBeagleのデーモンを起動する。
$ beagled |
ファイルの検索を行うときは、GNOMEメニューの[アプリケーション]−[アクセサリ]−[Best]を選択する。[Beagle Search (alpha)]というウィンドウが表示されるので、[検索する語句]ボックスに検索後を入力して[検索]ボタンをクリックする。
[Beagle Search (alpha)]ウィンドウ |
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