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ACPIで電源管理を行うには 北浦訓行 |
ACPIによるスタンバイやサスペンドなどの電源管理を行うには、まずACPIが使用可能になっているかどうかを確認する必要がある。Fedora Core 4(FC4)の場合は、初期設定でACPIが使用できるようになっている。ACPIがオフになっている場合は、ブートローダのカーネルパラメータに、
acpi=on |
という記述を追加する。具体的には、/etc/grub.confの「kernerl〜」で始まる行の末尾に上記の設定を追加し、再起動する(GRUBの場合)。
ACPIの省電力機能には、
- スタンバイ
- サスペンド
- ハイバネーション
の3つがある。
スタンバイは、デバイスをオフにするモードでCPUやメモリは稼働し続ける。サスペンドは、作業の状態をメモリに書き込み、メモリ以外の電源をオフにする。ハイバネーションは、作業の状態をハードディスクに書き込み、すべての電源をオフにする。
スタンバイなどを行うには、以下のコマンドを実行する。
# echo -n standby > /etc/power/state |
スタンバイ |
# echo -n mem > /etc/power/state |
サスペンド |
# echo -n disk > /etc/power/state |
ハイバネーション |
ただし、ACPIはカーネル2.6においても開発途上であり、すべてのPCで上記のコマンドが動作するわけではない。筆者の環境では、FC4をインストールしたデスクトップPCではサスペンドのみが、ノートPCではスタンバイのみが使用できた。
また、スタンバイやサスペンドに移行すると、復帰したときにUSBマウスなどが使用できなくなることもある。移行前にサウンドやネットワーク、USBなどを使用状況に応じて停止し、復帰後に再開するようなシェルスクリプトを作成する必要があるだろう。また、復帰後に時計を合わせる作業も必要となる。
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