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» 2011年02月21日 00時00分 公開

一目置かれるエンジニアになるためのセミナー活用法仕事を楽しめ! エンジニアの不死身力(9)(2/2 ページ)

[竹内義晴,特定非営利活動法人しごとのみらい]
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一目置かれるエンジニアになるための「セミナー活用法」

1.会社の研修制度を徹底的に使おう

 自分でお金を出さずに知識を身に付けられるのが、会社で参加させてもらえるセミナーです。

 先日、独立した知人が、このようなことをいっていました。

 「サラリーマン時代は、会社でたくさんの研修を受けさせてもらいました。当時は、会社の研修だからとイヤイヤ参加したセミナーや、早く時間が過ぎないかなあと思っていたセミナーがありました。でも、独立すると、自分でお金を払わないといけないじゃないですか。いま、あらためて考えてみると、サラリーマン時代に受けた研修は内容が充実していたから、すごくもったいないことをしたと思うんです。もっと真剣に勉強しておけばよかったです」

 筆者も、会社のお金でセミナーに行けることを、とてもうらやましく思います。会社が行かせるセミナーは費用対効果を重視するため、内容が充実している場合が多いです。あなたの会社に研修制度があるなら、徹底的に活用しましょう。

2.自分でお金を出すから、一目置かれるようになる

 以前、あるエンジニアが次のようにいっていました。

 「スキルアップしたいんですけど、会社が研修になかなか行かせてくれないんですよね。研修費を出さないなんて、会社は社員を大切にしていないと思います」

 研修に行かせてくれる会社に勤めているエンジニアは恵まれていますが、そのような環境がない人もたくさんいらっしゃるでしょう。かといって、セミナーの多くは決して安くないので、自分で払うことに躊躇(ちゅうちょ)してしまうのも当然です。

 以前、上記のエンジニアと同じような不満を先輩の前で口にしたことがあります。当時、周りから一目置かれていた先輩は、次のようにアドバイスしてくれました。

 「一目置かれている人ほど、自己投資を惜しまないものだよ。会社が研修に参加させてくれないと嘆いているのなら、自分でお金を出して参加したらどう? 投資したお金は後から回収できるけど、逃してしまった機会や時間は回収できないよ」

 「一目置かれている人は、お金があるから自己投資するんじゃない。自己投資をしたから活躍でき、結果としてお金を得られるようになったんだ」

 「自分のお金を使うと、その分、回収しようという気持ちも働きやすい。同じ時間を過ごすにも、密度の濃い時間の過ごし方をする可能性が高いよ」

 このようなことをいわれてドキッとし、それからは自分でお金を出すようになりました。

 「会社が研修に参加させてくれない」と嘆くか、自分でお金を出して勉強しに行くか。 あなたなら、どちらを選びますか?

3.「周りとは違う何か」を得られるビジネスセミナーに参加する

 本稿を読んでいるのは、エンジニアの方が多いと思います。筆者がそうだったように、参加するセミナーはITに関するものが多いでしょう。もちろん、ITに関する知識を身に付けることも大切ですが、一目置かれるエンジニアになるためには、「周りとは違う何か」を持っていることが大切です。

 例えば、顧客が本当に望んでいることを聞き出すヒアリングスキルや、プロジェクトの会議を円滑に進めるファシリテーションスキルなど、エンジニアにとってコミュニケーション力は大切です。このような能力が高ければ、周囲との信頼関係が築けるので一目置かれます。

 しかし、頭ではその必要性を理解しても、実際に勉強しようと思うエンジニアはあまり多くありません。

 もちろん、技術力で秀でるのも1つの方法です。けれど、さまざまなビジネススキルを身に付けることは、エンジニアとしての視点を広げてくれます。「周りとは違う何か」を身に付けることで、一目置かれるエンジニアになれる可能性が高まります。

4.異業種の人との出会いが、一段上のエンジニアに引き上げてくれる

 先ほど、あるセミナーで出会ったKさんのお話をしました。Kさんと出会ったセミナーは、経営者や学校の先生、営業マンやコーチ、カウンセラーにシステムエンジニアなど、さまざまな業種、経歴の人が参加するワークショップ型のコミュニケーションセミナーでした。

 ちょっと高額でしたが、その分、それぞれの参加者の「学ぼう」という意識は高く、すばらしい経験や知識を持った方と知り合えました。周囲の皆さんに、一段上のエンジニアに引き上げてもらえたような気がします。

 会社で参加させてもらえるセミナーは、プログラム言語やプロジェクトマネジメントなど、エンジニアとしての仕事に直結しているものがほとんどで、異業種の方と出会える機会はそれほど多くありません。

 いろいろな人と出会えるビジネススキル系のセミナーは、企業のホームページやブログ、メールマガジンなどで紹介されていることが多いので、検索してみてください。

5.懇親会があるセミナーが断然オススメ

 セミナーの中には、講義終了後に懇親会を開催するものがあります。講義中は、講師も受講者もまじめに受講しているので、なかなかざっくばらんにお話できませんが、懇親会ではお酒の力も手伝って会話が弾みます。

 講義中ではなかなか聞けない講師の裏話や本音が聞けますし、受講者の皆さんとも仲良くなれます。特に、数日間にわたるセミナーなら、受講者同士の触れ合いがセミナーの面白さに関係してきます。懇親会があるセミナーはお勧めです。


 今回は、一目置かれるエンジニアになるためのセミナー活用法についてお話ししました。

 セミナーに参加しているときは、会場の雰囲気もあって気分が高揚し、「よし、明日から頑張ろう!」と思います。けれども、日がたつにつれてテンションが低下し、3日もすれば元どおり……ということになりがちです。

 どんなにすばらしいセミナー内容でも、日々の忙しさですぐに忘れてしまいます。得た知識をそのまま放置せず、ブログにまとめたり、現場で少しずつ実践したりしてください。仕事で「知識を生かせた」と実感を得られれば、テンションが低下せず、「学んで良かった。これからももっと学びたい」と思えるようになるでしょう。

著者紹介

竹内義晴

特定非営利活動法人しごとのみらい理事長。ビジネスコーチ、人財育成コンサルタント。自動車メーカー勤務、ソフトウェア開発エンジニア、同管理職を経て、現職。エンジニア時代に仕事の過大なプレッシャーを受け、仕事や自分の在り方を模索し始める。管理職となり、自分がつらかった経験から「どうしたら、ワクワク働ける職場がつくれるのか?」と悩んだ末、コーチングや心理学を学ぶ。ちょっとした会話の工夫によって、周りの仲間が明るくなり、自分自身も変わっていくことを実感。その体験を基に、Webや新聞などで幅広い執筆活動を行っている。ITmedia オルタナティブ・ブログの「竹内義晴の、しごとのみらい」で、組織づくりやコミュニケーション、個人のライフワークについて執筆中。著書に『「職場がツライ」を変える会話のチカラ』がある。Twitterのアカウントは「@takewave」。



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