PC版ChromeブラウザでスマホサイトをチェックするGoogle Chrome完全ガイド

Webサイトのスマートフォン(スマホ)表示の確認は、さまざまな画面サイズがあるため結構面倒な作業です。でもPC版Google Chromeのデベロッパーツールでエミュレートすれば、デスクトップ版ブラウザでスマホサイトを簡単に表示できます。

» 2023年04月19日 05時00分 公開

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PCのChromeでスマホサイトをチェック

対象:PC版(デスクトップ版)Google Chrome


 スマートフォン(スマホ)が広く普及し、昨今では多くのWebサイトが、画面の狭いスマホに最適化した専用のビュー(表示)を備えるようになってきました。

 サイトがスマホでどう見えるのかは、もちろん実際にスマホで表示してみるのが確実です。ただ、スマホやタブレットにはさまざまな機種があり、画面の解像度も異なるため、どう見えるかを全て実機でテストするのは困難です。

 このような場合は、デスクトップ版Webブラウザの「スマホ表示」機能(スマートフォンのWebブラウザのエミュレーション)を利用すると、PCで簡単にスマホサイトの確認ができます。操作方法もそれほど難しくありません。

 本記事では、Windows OS/macOSのデスクトップ版Google Chrome(以下、Chromeと略)の「デベロッパーツール(開発者ツール)」でスマホ表示を確認する方法を紹介します。このツールは名前に「デベロッパー(開発者)」と付いているものの、一般のユーザーでも制限なく利用できます。

デベロッパーツールでスマホのWebブラウザをエミュレートするには

 Chromeでスマホによる表示を確認するには、最初に対象のWebページを表示してから、右上の[︙(メニュー)]アイコンをクリックして[その他のツール]−[デベロッパー ツール]をクリックします。次のキーボードショートカットでも呼び出せます。

  • Windows OS: [Ctrl]+[Shift]+[I]キーまたは[F12]キー
  • macOS: [⌥ option]+[⌘ command]+[I]キー
まずGoogle Chromeの「デベロッパーツール」を呼び出します まずGoogle Chromeの「デベロッパーツール」を呼び出します

デベロッパーツールを日本語表示に切り替えるには

 以下のようにデベロッパーツールのペインが現れたら、[Switch DevTools to Japanese]ボタンをクリックして、デベロッパーツール内を日本語表示に切り替えます。

デベロッパーツールを日本語化します デベロッパーツールを日本語化します

 上記の[Switch DevTools to Japanese]ボタンが表示されない場合は、デベロッパーツール内の[⚙(歯車)]アイコンをクリックして表示される[Settings]欄で設定を変更します。

 [Preferences]の[Language]プルダウンリストで[Japanese - 日本語]を選んでから、右上隅の[×]アイコンをクリックして[Settings]欄を閉じると、[Switch DevTools to Japanese]ボタンまたは[Reload DevTools]ボタンが表示されます。いずれかをクリックすると日本語表示に切り替わります。

ブラウザペインの位置を変えて見やすくするには

 次に、ブラウザペインを見やくするために、その位置を変えましょう。デベロッパーツール内の右上にある[︙(メニュー)]アイコンをクリックして[固定サイド]から適切な位置を選びます。ここでは下端に移動してみます。

見やすくなるようにデベロッパーツールの位置を変えます 見やすくなるようにデベロッパーツールの位置を変えます

 横長ディスプレイのノートPCなら、デベロッパーツールは右端に寄せた方がスマホの縦向き表示を確認しやすいでしょう。大画面なら、別のウィンドウにした方が操作しやすいかもしれません。ただし、別ウィンドウ表示だと、複数のタブ/ウィンドウで開いた時にどれとどれが対応するのか特定しにくく、混乱しやすいので注意しましょう。

表示モードをスマホに切り替えるには

 続いて表示モードをスマホに変えましょう。それには次の画面にある(6)(デバイスのツールバーを切り替え)のアイコンをクリックします。あるいは、デベロッパーツールにフォーカスを置いた状態で、以下のショートカットキーを押します。

  • Windows OS: [Ctrl]+[Shift]+[M]キー
  • macOS: [⌘ command]+[⇧ shift]+[M]キー
ブラウザペインをスマホ表示モードに切り替えます ブラウザペインをスマホ表示モードに切り替えます

 これでブラウザペインはスマホ表示モードに切り替わりました。しかし、デザインなど表示内容はまだPC用のままなので、ページの内容を再度読み込みましょう。それには次の画面にある(7)の[↻(このページを再読み込みします)]アイコンをクリックするか、以下のショートカットキーを押します。

  • Windows OS: [Ctrl]+[R]キーまたは[F5]キー
  • macOS: [⌘ command]+[R]キー
ページの内容を読み込み直しましょう ページの内容を読み込み直しましょう

 これで完全にブラウザペインの内容がスマホ用に切り替わりました。以上のようにPCとスマホの間で表示モードを切り替えたときには、必ずページを読み込み直しましょう。

スマホ向けのページが表示されました スマホ向けのページが表示されました

 この表示モードでは、マウスポインターを指代わりとして、タッチしたり画面をドラッグしたりできます。

PC表示モードに戻すには

 スマホ表示モードでは、前述の切り替えアイコンが水色で表示されます。PC表示に戻すには、再びそのアイコンをクリックするか、デベロッパーツールにフォーカスを置いた状態で、以下のショートカットキーを押します。

  • Windows OS: [Ctrl]+[Shift]+[M]キー
  • macOS: [⌘ command]+[⇧ shift]+[M]キー

エミュレートするスマホの種類を指定するには

 iPhoneやGoogle Pixel、Samsung Galaxyなどのスマホについては、あらかじめ画面解像度やユーザーエージェントなどの設定のセットが用意されていて、プルダウンリストから選ぶだけで簡単にエミュレートできます。

エミュレートするスマホの種類を選びます エミュレートするスマホの種類を選びます

 このプルダウンリストで[編集]を選ぶと、エミュレート可能な全デバイスの一覧(エミュレート対象のデバイス)が表示されます。チェックボックスにチェックを入れて「オン」にすると、そのデバイスがプルダウンリストに表示され、簡単にエミュレートできるようになります。

設定済みのスマホをプルダウンリストに追加したり減らしたりする 設定済みのスマホをプルダウンリストに追加したり減らしたりする

プルダウンリスト内のデバイス名 高さ デバイスのピクセル比 該当するiPhone/iPad
iPhone 5/SE 320 568 2 iPhone SE第1世代、iPhone 5c/5s
iPhone 6/7/8 375 667 2 iPhone 6/6s/7/8
iPhone 6/7/8 Plus 414 736 3 iPhone 6/6s/7/8 Plus
iPhone SE 375 667 2 iPhone SE第2/3世代
iPhone X 375 812 3 iPhone XS、iPhone 11 Pro
iPhone XR 414 896 2 iPhone 11
iPhone 12 Pro 390 844 3 iPhone 12/13/14、iPhone 13 Pro
iPad 768 1024 2 iPad第3/4/5/6世代、iPad Air第1/2世代、iPad Pro "9.7
iPad Mini 768 1024 2 iPad mini 2、iPad mini第3/4/5世代
iPad Air 820 1180 2 iPad第10世代、iPad Air第4/5世代
iPad Pro 1024 1366 2 iPad Pro "12.9
設定済みのデバイス名と実際のiPhone/iPadとの対応
解像度とデバイスのピクセル比が一致するiPhone/iPadをピックアップしてみました。「幅」「高さ」は実解像度ではなく、アプリケーションから見える解像度です。

 一覧にないスマホでも、[カスタムデバイスを追加]ボタンをクリックして、デバイス名や解像度、ユーザーエージェント文字列などを指定することで、上記の一覧に追加できます。

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