Hyper-Vホストクラスタの新機能──仮想マシンのノードフェアネス:vNextに備えよ! 次期Windows Serverのココに注目(53)(1/3 ページ)
Windows Server 2016のフェイルオーバークラスタリングには、さまざまな新機能が搭載される予定です。今回と次回は、「Windows Server 2016 TP5」から利用可能になった、Hyper-V関連の2つの新機能を検証します。
連載目次
Windows Serverのフェイルオーバークラスタリング機能は、「記憶域サービス」「Hyper-V(Hyper-Vホストクラスタ)」「ファイルサーバ(スケールアウトファイルサーバ)」「アプリケーション(SQL Serverなど)」に対して、高可用性を付加する重要なサービスです。
Windows Server 2016のフェイルオーバークラスタリング機能には、以下に示す通り、さまざまな新機能が追加されます。
- ローリングアップグレード:本連載 第8回参照
- クラウド監視:本連載 第31回
- 記憶域スペースダイレクト:本連載 第19回、第20回参照
- 記憶域レプリカ:本連載 第21回、第22回参照
- ストレージQoSポリシー:スケールアウトファイルサーバのストレージQoS(Quality of Service)をポリシーで集中管理する機能
- サイトの識別(Site-aware):複数拠点(サイト)にまたがるストレッチクラスタにおいて、ノードの物理的なサイトを識別する機能。フェイルオーバーの動作や役割の配置、クォーラム監視の動作などでサイトを判断材料にさせることができる
- ワークグループおよびマルチドメインクラスタのサポート:本連載 第32回参照
- Nano Serverのサポート:本連載 第40回参照
- 仮想マシンの回復性:本連載 第30回参照
- SMBマルチチャネルと複数NICのクラスタネットワークのサポート:1つのサブネットに1つのネットワークアダプター(NIC)までという従来の制限が廃止され、SMB(Server Message Block)マルチチャネルの利用やクラスタネットワークの多重化が可能になる。Windows Server 2016 Technical Preview 5(TP5)からの新機能
- 仮想マシンのノードフェアネス:メモリやCPU使用率に基づく仮想マシンの自動的な負荷分散機能。Windows Server 2016 TP5からの新機能
- 仮想マシンの開始順序:依存関係にある仮想マシンや仮想マシングループの開始順序を、事前の設定に基づいて制御する機能。Windows Server 2016 TP5からの新機能
本連載ではこれまで、上記の機能をフェイルオーバークラスタリングの機能として、あるいは他の役割や機能との関連で説明してきました。今回は、Windows Server 2016 TP5で初めて追加された機能「仮想マシンのノードフェアネス(Virtual Machine Node Fairness)」をピックアップして解説します。
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