数学の教師を目指し、教職課程を専攻した濱洋乃さん。しかし大学3年時に経験したある種の「インターン」がキッカケで、進路変更を決意した。
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本連載「まだ君は間に合う! 現役エンジニアに聞く、学生のときにやっておくべきこと」では、IT企業の最前線で活躍するトップエンジニアに、学生時代に行った就職活動の内容や、これから就職活動を行う学生へのアドバイスを聞いていきます。
自分にとっての適職は何か? 今、自分の知っている世界が、世の中の全てではないのではないか? 視野を広げれば、もっと面白そうで、自分に合った仕事が見つかるのでは?――そんな不安に似た思いを持つ就活生は少なくないだろう。
今回お話を伺った濱洋乃さん(24歳)は、大学の数学科で統計学を専攻したリケジョ。大学3年生までは、高校の数学の教員になることを夢見ていたが、あることをキッカケに進路を変更し、現在、「デジタル・アドバタイジング・コンソーシアム」(以下DAC)で、インターネット広告関連のシステム開発をしているエンジニアだ。
ちなみに濱さんは、大学時代にミスコンに出場しているほどの美人。そんな美人リケジョがインターネット広告業界を目指した理由とは、どのようなものだったのだろうか?
小学生のときから算数が大好きだったという濱さん。小学生時代に通った「公文式」は、学校の授業のペースに関係なく、自分の進度に合わせて勉強を進められるカリキュラムを採用していた。
「当時から算数ばかり進めていましたね。式を解くのが面白いと感じていました(笑)」
そんな濱さんの夢は、教員になることだった。高校では理系進学コースを選択し、大学は理工学部数学科を受験。大学入学後は統計学を専攻した。
「大学3年生までは、数学の教員を目指していました。教職課程も選択して、教育実習で母校の高校にも行きました」
しかし、その教育実習を経験したことで、教員志望が揺らいでしまった。生徒たちの前で教壇に立つ教育実習は、教員にあこがれている人が仕事を実体験できる絶好のチャンスでもある。それなのに、なぜ心が揺らいでしまったのだろうか。
「数学を教えること自体は楽しかったのですが、この仕事を続けていく上での“やりがい”って何だろう? と思ったのがきっかけです」
そこで、長年教員を続けている教育実習担当教諭に、仕事のやりがいを尋ねてみたところ、「教え子の成長を見守ること」という答えが返ってきた。もちろん濱さんもそうした部分には共感できたのだが、「何か物足りない」と感じた。
「世の中に大きな影響を与えるような仕事も面白いのではないか、そんな仕事に就きたいと考えました」
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