本連載は、Linuxのコマンドについて、基本書式からオプション、具体的な実行例までを紹介していきます。今回は、「help」コマンドです。
本連載では、Linuxの基本的なコマンドについて、基本的な書式からオプション、具体的な実行例までを分かりやすく紹介していきます。今回は、Bashのビルトインコマンド(シェルの組み込みコマンド)の使い方を表示する「help」コマンドです。
「help」は、Bashのシェルに組み込み済みのコマンド(ビルトインコマンド)の使い方を表示するためのコマンドです。「help コマンド名」で「cd」コマンドや「echo」コマンドなどの使い方が表示されます。なお、help自身もBashのビルトインコマンドです。
helpコマンドの主なオプションは次の通りです。
オプション | 意味 |
---|---|
-d | 短い説明を表示する |
-m | 疑似的なmanページ形式で表示する |
-s | 使用法を表示する |
「help コマンド名」で、指定したコマンドの使い方が表示されます。対象となるコマンドはBashのビルトインコマンドで、help自身もbashのビルトインコマンドです。
helpの他、コマンドの使い方を表示するコマンドとしては、「man」があります。manコマンドの場合、ビルトインコマンドは「man bash」の中、および「man builtin」でまとめて表示されます。
help コマンド名
(Bashのビルトインコマンドの使い方を表示する)(画面1)
「help -s コマンド名」で、コマンドの簡単な使い方だけを表示することができます。
help -s コマンド名
(ビルトインコマンドの簡単な使い方を表示する)(画面2)
helpコマンドは「help "c*"」のように、“パターン”を指定することができます。そこで、「-m」オプションを使い、「help -m "*"」でビルトインコマンドと概要を一覧表示することができます。
help -m コマンド名
(指定したコマンドの概要を表示する)
help -m "*"
(ビルトインコマンドと概要を一覧表示する)(画面3)
PC-9801N/PC-386MからのDOSユーザー。1992年より生産管理のパッケージソフトウェアの開発およびサポート業務を担当。のち退社し、専業ライターとして活動を開始。著書に『図解でわかるLinux』『らぶらぶLinuxシリーズ』『はじめてでもわかるSQLとデータ設計』『シェルの基本テクニック』など。2011年より、地方自治体の在宅就業支援事業にてPC基礎およびMicrosoft Office関連の教材作成およびeラーニング指導を担当。
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