マルウェア感染などから簡単に回復できるWindows 10の「新たに開始」機能を使うTech TIPS

マルウェアに感染してしまったり、設定がおかしくなってしまったりした場合など、Windows 10を初期化して、これらの不具合を解消したいこともあるだろう。初期化の方法には幾つかあるが、本Tech TIPSではWindows Defenderの「新たに開始」機能を使って初期化する方法を紹介しよう。

» 2019年09月19日 05時00分 公開
[小林章彦デジタルアドバンテージ]

この記事は会員限定です。会員登録(無料)すると全てご覧いただけます。

「Tech TIPS」のインデックス

連載目次

対象:Windows 10 Creators Update(バージョン1703)以降


「新たに開始」でWindows 10の初期化を実行 「新たに開始」でWindows 10の初期化を実行
「新たに開始」を使えば、アカウント情報や個人用ファイルなどを保持した状態でWindows 10の初期化が行える。

 Windows 10を長く使っていると、原因不明の不具合が発生したり、設定がおかしくなってしまったりすることがある。また、マルウェアに感染したり、架空請求画面が消えなくなってしまったり、することもあるかもしれない。このように何らかの不具合が発生した場合、Windows 10をクリーンインストールまたはリフレッシュすることで解決できることが多い。

 Windows 10を初期化(リフレッシュ)するには、インストール用USBメモリなどを作成して再インストールしたり、[Windowsの設定]アプリの[更新とセキュリティ]−[回復]−[このPCを初期状態に戻す]を使ってPCの出荷状態に戻したり、といった方法がある(以下の関連記事参照のこと)。

Windows Defenderの「新たに開始」を実行する

 Windows 10 Creators Update(バージョン1703)以降で実装されている、Windows Defenderの「新たに開始(フレッシュスタートとも呼ばれる)」を使うことでも、初期状態に戻すことができる。

 この機能は、前述の[このPCを初期状態に戻す]で、個人用ファイルやアカウント情報を保持する場合とほぼ同等である。個人用ファイルと一部のWindows OSの設定が維持される一方で、Windows 10に標準でインストールされていない全てのアプリとデバイスドライバーが削除される(PCベンダーによってインストールされたMicrosoft Storeアプリを除く)。

 個人用ファイルは保持されるが、初期化の途中でトラブルが生じる可能性も否定できないので、念のため「新たに開始」を実行する前に必要なファイルはバックアップしておいた方がよいだろう。またライセンス認証が必要なアプリについては、事前にそのアカウントやパスワード、プロダクトキーなども保存しておいた方がよい。

インジケーター領域からWindows Defenderを開く

 Windows 10を「新たに開始」を使ってクリーンインストールするには、インジケーター領域にある[Windows Defender]アイコンを右クリックして、[開く]メニューを選択する。[Windows Defenderセキュリティセンター]画面が開くので、画面左側の[デバイスのパフォーマンスと正常性]アイコンをクリックする。[デバイスのパフォーマンスと正常性]画面に切り替わるので、ここの「新たに開始」の[追加情報]リンクをクリックする。

インジケーター領域からWindows Defenderを開く(1) インジケーター領域からWindows Defenderを開く(1)
インジケーター領域にある[Windows Defender]アイコンをクリックして、[Windowsセキュリティ]画面を開く。
インジケーター領域からWindows Defenderを開く(2) インジケーター領域からWindows Defenderを開く(2)
[Windowsセキュリティ]画面の左側にあるメニューアイコンの[デバイスのパフォーマンスと正常性]アイコンをクリックするか、[デバイスのパフォーマンスと正常性]アイコンをクリックする。
インジケーター領域からWindows Defenderを開く(3) インジケーター領域からWindows Defenderを開く(3)
[デバイスのパフォーマンスと正常性]画面が開くので、これをスクロールして、「新たに開始」の下にある[追加情報]リンクをクリックする。

[Windowsの設定]アプリからWindows Defenderを開く

 または[Windowsの設定]アプリの[更新とセキュリティ]−[回復]画面を開き「その他の回復オプション」の[Windowsのクリーンインストールで新たに開始する方法]リンクをクリックして、[アプリを切り替えますか?]のダイアログで[はい]ボタンをクリックしてもよい。

[Windowsの設定]アプリからWindows Defenderを開く(1) [Windowsの設定]アプリからWindows Defenderを開く(1)
[Windowsの設定]アプリの[更新とセキュリティ]画面を開く。左ペインで[回復]を選択し、右ペインの「その他の回復オプション」にある[Windowsのクリーンインストールで新たに開始する方法]リンクをクリックする。
[Windowsの設定]アプリからWindows Defenderを開く(2) [Windowsの設定]アプリからWindows Defenderを開く(2)
[アプリを切り替えますか?]ダイアログが表示されるので、[はい]ボタンをクリックする。

「新たに開始」を実行する

 [Windowsセキュリティ]の[新たに開始]画面に切り替わったら、[開始する]ボタンをクリックする。デスクトップがグレーアウトして、[新たに開始]画面から始まるウィザードが開く。指示に従って順番にウィザードを進める(進めるか、キャンセルするかの選択しかない)と、デバイスの更新が実行された後、Windows 10のクリーンインストールが開始される。インストールイメージは、インターネットを介してダウンロードされるので、インストールが完了するまでインターネットに接続しておく必要がある。

Copyright© Digital Advantage Corp. All Rights Reserved.

スポンサーからのお知らせPR

注目のテーマ

Microsoft & Windows最前線2025
AI for エンジニアリング
ローコード/ノーコード セントラル by @IT - ITエンジニアがビジネスの中心で活躍する組織へ
Cloud Native Central by @IT - スケーラブルな能力を組織に
システム開発ノウハウ 【発注ナビ】PR
あなたにおすすめの記事PR

RSSについて

アイティメディアIDについて

メールマガジン登録

@ITのメールマガジンは、 もちろん、すべて無料です。ぜひメールマガジンをご購読ください。