本連載は、Linuxのコマンドについて、基本書式からオプション、具体的な実行例までを紹介していきます。今回は、ラベルや識別子(UUID)からデバイスを探す「findfs」コマンドです。
本連載は、Linuxのコマンドについて、基本書式からオプション、具体的な実行例までを紹介していきます。今回は、ラベルや識別子(UUID)からデバイスを探す「findfs」コマンドです。
「findfs」は、ラベルやUUID(Universally Unique IDentifier、汎用一意識別子)を基にファイルシステムを探し、そのデバイス名を表示するコマンドです ※1。
※1 本文中の画面2にあるように、ラベルやUUIDは/etc/fstabに記述がある。ラベルを確認、変更するにはroot権限でe2labelコマンドを使う。UUIDはシステムがランダムに自動生成するほぼ確実に一意な数値である。長さは128ビット。
findfs [オプション] 対象=値
※[ ]は省略可能な引数を示しています。「対象」部分にはLABEL、UUID、PARTUUID、PARTLABELが指定可能(Ubuntu 14.04 LTSの初期状態ではLABELとUUIDのみ利用可能)。
findfsのオプションは2種類しかありません ※2。ヘルプを表示する「-h」「--help」と、バージョンを表示する「-V」「--version」のみです。
※2 Ubuntu 14.04 LTSの初期状態ではオプションを利用できない。
「findfs LABEL=ラベル」で、指定したラベルのデバイス名を表示します。
検索対象のデバイスをマウントする必要はなく、認識されていれば検索対象になります。
画面1では、「findfs LABEL=backup」で見つけたデバイスを「lsblk」コマンド(連載第180回)で表示しています。マウントされていた場合は、lsblkのMOUNTPOINT欄にマウントポイントを表示します。
findfs LABEL=ラベル
(ラベルを指定してデバイスを検索)
findfs LABEL=backup
(ラベルが「backup」のデバイスを検索)(画面1)
「findfs UUID=識別子」で、指定した識別子のデバイス名を表示します。UUIDとはデバイス固有の識別子です。
画面2では、/etc/fstab(ファイルのマウント情報が書かれているファイル)を表示し、その中で使われているUUIDを使って該当するデバイスを検索しています。
findfs UUID=識別子
(UUIDを用いてデバイスを検索する)(画面2)
西村 めぐみ(にしむら めぐみ)
PC-9801NからのDOSユーザー。PC-486DX時代にDOS版UNIX-like toolsを経てLinuxへ。1992年より生産管理のパッケージソフトウェアの開発およびサポート業務を担当。著書に『図解でわかるLinux』『らぶらぶLinuxシリーズ』『Accessではじめるデータベース超入門[改訂2版]』『macOSコマンド入門』など。2011年より、地方自治体の在宅就業支援事業にてPC基礎およびMicrosoft Office関連の教材作成およびeラーニング指導を担当。
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