「石川県で働きたいのに、他地域に出向になった」「入社してみたら開発ではなく営業職だった」――ご当地ライターがリアルな情報をつづる「UIターンの理想と現実」、石川編第1回は、地方IT業界あるあるを防ぐためのアドバイスや金沢のIT企業インタビューを、Iターンエンジニアがお届けします。
はじめまして。「U&Iターンの理想と現実:石川編」を担当することになりました、北陸在住(石川県金沢)でテクニカルライター&プログラマーの平田豊(ひらたゆたか)です。よろしくお願いします。
筆者は、東京から北陸に引っ越し、5年目に突入した「Iターンエンジニア」です。生まれが北陸ではないため、移住当初は北陸の気候に戸惑ったり、ペーパードライバーだったので車の運転が不慣れだったりしましたが、現在ではだいぶ慣れました。
地元ではないため移住当初は知り合いが全くいませんでしたが、金沢で頻繁に開催されているIT系のイベントに参加することで、同業他社のITエンジニア、学生、大学の先生、起業家といった知り合いがたくさんできました。
社会人は年を重ねるにつれ学生時代からの知り合いが減っていきますが、社外での知り合いを作ると仕事や生活で有効に働きますので、おすすめです。
今回は石川県の「ワークスタイル」を解説します。
まずは仕事を探す際の注意点です。石川県に住んで石川県の会社で働きたいのでしたら、「どこでもよいから、どこかの会社に就職する」のは避けてください。
なぜかというと、就職先の業務の実態が人材派遣やSES(システムエンジニアリングサービス)だった場合、他県勤務になる可能性があるからです。せっかく石川県の企業に入社したのに長期間別の地域に移住するなんて、本末転倒です。
これを避けるためには、石川県に本社がある会社を選び、他県への長期の出向や移籍がないことを面接などの際に確認しておきましょう。
また、「開発職」の求人に応募したのに、入社したら「テスター」や「営業」だったという話を以前知人から聞いたことがあります。具体的な仕事内容や役割、配属される可能性のある部署やプロジェクト、キャリアパスの可能性なども、できれば事前に確認したいですね。
自分で仕事が作れるエンジニアなら、フリーランス(個人事業主)でやっていくという選択肢もあります。実際、金沢には起業されている方が多くいらっしゃいます。しかし、すぐに安定した収入が必要な場合は、会社に就職する方がベターです。
石川県に本社がある企業はたくさん存在します。
IT企業の有名どころといえば、ディスプレイ装置を製造している「EIZO」(石川県白山市)でしょう。
PC周辺機器メーカーとして有名な「アイ・オー・データ機器」(I-O DATA)も石川県に本社があります。
「PFU」は、石川県かほく市に本社がある日本のコンピュータ関連メーカー、システムインテグレーターです。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.