「東京>地方」はもう古い?――ご当地ライターが、リアルな情報をつづる「UIターンの理想と現実」。マクロ編第2回は、IT先端エリアの1つ「北九州」を紹介します。
こんにちは、エンジニアのOFF TOKYO(東京にこだわらない働き方)の実現を支援する「シビレ」で、地方移住専門エージェントとして活動している豊田昌代です。
「UIターンの理想と現実」マクロ編、第1回「ITエンジニアにおすすめの移住先を探せ!」は、ITエンジニアの移住事情やおすすめのIT先端エリアを紹介しました。
今回は、IT企業やエンジニアの誘致を積極的に行っている「IT先端エリア」の1つ、「北九州市」の取り組みを紹介します。IT企業やエンジニアはなぜ、「福岡市」ではなく「北九州市」を選ぶのでしょう?
福岡県北九州市(以降、北九州)は、海上空港を保有する空&海の港。1901年の「官営八幡製鐵所」操業開始以来100年余、「ものづくり」の街として繁栄してきました。
地震や台風などの自然災害が少ないこともあり、製鉄所をはじめとした製造系の企業に加え、近年はデータセンターや「ヤフー」などIT系企業の拠点設立が増えています。
北九州は、行政を挙げてのIT支援に積極的です。自治体、公的機関によるITベンチャーの育成支援や官学民によるIT支援が手厚く、北九州IT業界団体「KIP(北九州情報サービス産業振興協会)」や、地域課題解決のために産学官民金のネットワークが連携する「北九州e-PORT構想2.0」などの組織があります。また、ものづくりの歴史にITを掛け合わせた「IoT」(モノのインターネット)戦略も進めています。
次ページからは、北九州のIT企業を紹介します。
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