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» 2018年10月17日 05時00分 公開

モチベーション、無理に「上げよう」としていない?――やる気が出ないときの処方箋仕事が「つまんない」ままでいいの?(46)(4/4 ページ)

[竹内義晴(特定非営利活動法人しごとのみらい),@IT]
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モチベーションが上がらないときの対応

 次に、モチベーションのコントロールです。

 モチベーションは、「○○を実現したい」といった「目標」や「理想像」に気持ちや行動が向かっているときに、「内的な動機づけ」として心の内側からあふれてきます。「これは問題だ。だから、○○しなきゃ」といった「課題認識」から生じることもあります。

 モチベーションも、テンション同様「上げる」というよりは、「上がる」ものです。

とはいえ、明確な目標や理想像がない、または、分からないこともありますよね。でも、無理に「目標を持とう」「見つけよう」「気付こう」としても、見つからないことが多いものです。

 モチベーションを上げようと「やりたいこと探し」するのもいいかもしれませんが、まずは、目の前のできることを一生懸命やってみるのはどうでしょうか。できることが増えると視点が上がるため、「今度は、○○をしてみようかな」のように、やりたいことが見えてくることが多いからです。

 また、今は情報過多の時代です。「英語を勉強しなきゃ」「資格を取らなくちゃ」のように、内心はそう思っていないのに、外的な情報に振り回されたり、周りと自分を比較して「目標を持たなきゃ」と変に焦ってしまったりしがちです。

 目標があってもモチベーションが上がらないときは、抱いている目標や理想に対して「そもそも、これは本当にやりたいことなのか」「周りの影響で、『これが自分のやりたいことだ』と思い込んでいるだけではないか」「これを実現することは、自分にとってどんな意味があるのか」を、改めて検証する必要があるでしょう。

やる気は上がり下がりしてもいい

 最後に……。

 やる気を出せ――よく、こんな声を耳にします。もし、「出す」ことができれば、それに越したことはないのでしょう。

 「よし! やるぞ!」と自分にハッパをかけることで、一瞬ならやる気は出るかもしれません。でも、それを継続するのは難しい。人のやる気は上がり下がりするものですし、常に良い状態とは限りません。やる気とは、本来このような「曖昧なもの」のはずです。

 それなのに「やる気」に過度な期待を寄せすぎてはいませんか。「やる気さえあれば、何とかなる」と思っていませんか。変に「やる気がなきゃダメだ」とプレッシャーをかけ過ぎると、「何で、自分はやる気がないんだろう」「目標も理想もない自分って、ダメだな」と、逆に落ち込んでしまいます。

 やる気がないときがあってもいいんです。まずは、「今」を否定しないこと。そして、自分の体と心の状態を観察すること。無理にやる気を「出そう」としなくても、条件さえ整えば、やる気は自然と「出て」きます。

 もし、「やる気が出ないな」と思ったら、まずは、それがテンションなのか、モチベーションなのかを分けてみましょう。そして、テンションが下がっていたら、まずは、体と心をいやしましょう。「食べる」「休む」「寝る」――こういうことも大切です。

 モチベーションが上がらなければ、「そもそも、本当にやりたいことなのかな?」を考えてみましょう。

 テンションとモチベーションを分けながら、うまくやる気と関わっていきたいものですね。

筆者プロフィール

竹内義晴

しごとのみらい理事長 竹内義晴

「仕事」の中で起こる問題を、コミュニケーションとコミュニティの力で解決するコミュニケーショントレーナー。企業研修や、コミュニケーション心理学のトレーニングを行う他、ビジネスパーソンのコーチング、カウンセリングに従事している。

著書「感情スイッチを切りかえれば、すべての仕事がうまくいく。(すばる舎)」「うまく伝わらない人のためのコミュニケーション改善マニュアル(秀和システム)」「職場がツライを変える会話のチカラ(こう書房)」「イラッとしたときのあたまとこころの整理術(ベストブック)」「『じぶん設計図』で人生を思いのままにデザインする。(秀和システム)」など。


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