【 lsmod 】コマンド――ロード済みのカーネルモジュールを一覧表示するLinux基本コマンドTips(267)

本連載は、Linuxのコマンドについて、基本書式からオプション、具体的な実行例までを紹介していきます。今回は、ロード済みのカーネルモジュールを一覧表示する「lsmod」コマンドです。

» 2018年12月20日 05時00分 公開
[西村めぐみ@IT]
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 本連載は、Linuxのコマンドについて、基本書式からオプション、具体的な実行例までを紹介していきます。今回は、ロード済みのカーネルモジュールを一覧表示する「lsmod」コマンドです。

lsmodコマンドとは?

 「lsmod」は現在ロード済みのカーネルモジュールを一覧表示するコマンドです。

 Linuxカーネルの機能の一部を、サイズの小さいカーネル本体とは別にロード、アンロードできるように分離したバイナリファイルを「カーネルモジュール」と呼びます。多くの場合、ハードウェアにアクセスし、操作するためのドライバ部分がカーネルモジュールとなっています。

 ドライバ自体をカーネルに組み込む古い方式では、ハードウェア構成を変更した場合に、カーネルの再構築が必要になります。現在では、ほとんどのドライバがモジュールとして提供されているため、ハードウェア構成変更後は、必要なカーネルモジュールをロードしてカーネルに組み込むだけで対応できるようになっています。

 カーネルモジュールをロード、アンロードするには、例えば「modprobe」コマンド(連載第269回)を使います。その際、システムを再起動する必要はありません。

 なお、ロード済みモジュールの情報は「/proc/modules」という疑似ファイルに記録されています。「lsmod」は「/proc/modules」を読みやすく整形して表示するコマンドです。



lsmodコマンドの書式

lsmod





lsmodの主なオプション

 lsmodにはオプションがありません。



カーネルモジュールを一覧表示する

 「lsmod」で、現在ロード済みのカーネルモジュールを一覧表示します。表示する項目は「Module」「Size」「Used by」の3つです。

 「Module」はモジュール名、「Size」はモジュールのファイルサイズ、「Used by」は使われている数(使用カウント数)と、このモジュールに依存しているモジュールの名称を表しています。

 画面1では、headコマンドを使って先頭の10行を表示しました。各モジュールの情報を詳しく知りたい場合は、「modinfo モジュール名」(第268回)で確認できます。

コマンド実行例

lsmod

(ロード済みのカーネルモジュールを一覧表示する)(画面1


画面1 画面1 ロード済みのカーネルモジュールを表示したところ


筆者紹介

西村 めぐみ(にしむら めぐみ)

PC-9801NからのDOSユーザー。PC-486DX時代にDOS版UNIX-like toolsを経てLinuxへ。1992年より生産管理のパッケージソフトウェアの開発およびサポート業務を担当。著書に『図解でわかるLinux』『らぶらぶLinuxシリーズ』『Accessではじめるデータベース超入門[改訂2版]』『macOSコマンド入門』など。2011年より、地方自治体の在宅就業支援事業にてPC基礎およびMicrosoft Office関連の教材作成およびeラーニング指導を担当。


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