本連載は、Linuxのコマンドについて、基本書式からオプション、具体的な実行例までを紹介していきます。今回は、ロード済みのカーネルモジュールを一覧表示する「lsmod」コマンドです。
本連載は、Linuxのコマンドについて、基本書式からオプション、具体的な実行例までを紹介していきます。今回は、ロード済みのカーネルモジュールを一覧表示する「lsmod」コマンドです。
「lsmod」は現在ロード済みのカーネルモジュールを一覧表示するコマンドです。
Linuxカーネルの機能の一部を、サイズの小さいカーネル本体とは別にロード、アンロードできるように分離したバイナリファイルを「カーネルモジュール」と呼びます。多くの場合、ハードウェアにアクセスし、操作するためのドライバ部分がカーネルモジュールとなっています。
ドライバ自体をカーネルに組み込む古い方式では、ハードウェア構成を変更した場合に、カーネルの再構築が必要になります。現在では、ほとんどのドライバがモジュールとして提供されているため、ハードウェア構成変更後は、必要なカーネルモジュールをロードしてカーネルに組み込むだけで対応できるようになっています。
カーネルモジュールをロード、アンロードするには、例えば「modprobe」コマンド(連載第269回)を使います。その際、システムを再起動する必要はありません。
なお、ロード済みモジュールの情報は「/proc/modules」という疑似ファイルに記録されています。「lsmod」は「/proc/modules」を読みやすく整形して表示するコマンドです。
lsmod
lsmodにはオプションがありません。
「lsmod」で、現在ロード済みのカーネルモジュールを一覧表示します。表示する項目は「Module」「Size」「Used by」の3つです。
「Module」はモジュール名、「Size」はモジュールのファイルサイズ、「Used by」は使われている数(使用カウント数)と、このモジュールに依存しているモジュールの名称を表しています。
画面1では、headコマンドを使って先頭の10行を表示しました。各モジュールの情報を詳しく知りたい場合は、「modinfo モジュール名」(第268回)で確認できます。
lsmod
(ロード済みのカーネルモジュールを一覧表示する)(画面1)
西村 めぐみ(にしむら めぐみ)
PC-9801NからのDOSユーザー。PC-486DX時代にDOS版UNIX-like toolsを経てLinuxへ。1992年より生産管理のパッケージソフトウェアの開発およびサポート業務を担当。著書に『図解でわかるLinux』『らぶらぶLinuxシリーズ』『Accessではじめるデータベース超入門[改訂2版]』『macOSコマンド入門』など。2011年より、地方自治体の在宅就業支援事業にてPC基礎およびMicrosoft Office関連の教材作成およびeラーニング指導を担当。
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