本連載は、Linuxのコマンドについて、基本書式からオプション、具体的な実行例までを紹介していきます。今回は、Infoフォーマットの文書を閲覧する「info」コマンドです。
本連載は、Linuxのコマンドについて、基本書式からオプション、具体的な実行例までを紹介していきます。今回は、Infoフォーマットの文書を閲覧する「info」コマンドです。
「info」はInfoフォーマットの文書を対話的に閲覧するコマンドです。
今回は対象となる文章としてLinuxコマンドのリファレンスマニュアルを例に取り、操作方法を解説します。
info [オプション] [対象]
※[ ]は省略可能な引数を示しています。
短いオプション | 長いオプション | 意味 |
---|---|---|
-k | --apropos=文字列 | 文字列を全ての索引(index)から探して一覧表示する |
--index-search=文字列 | Info文書中の指定した文字列(インデックスエントリー)の位置から表示する | |
--vi-keys | viコマンドやlessコマンドに似たキー割り当てを使用する | |
-f ファイル名 | --file=ファイル名 | 閲覧するInfo文書のファイル名を指定する |
-d ディレクトリ | --directory=ディレクトリ | Info文書の検索対象ディレクトリ(INFOPATH)に指定したディレクトリを追加する |
キー | 操作内容 |
---|---|
スペース, Page Down | 次のページを表示する(1スクロール分進む) |
DEL,バックスペース, Page Up | 前のページを表示する(1スクロール分戻る) |
n | 同じ階層の次のノードを表示する(next) |
p | 同じ階層の前のノードを表示する(previous) |
[ | 同じファイルの前のノードを表示する |
] | 同じファイルの次のノードを表示する |
b, Home | 現在のノードの先頭へ |
e, End | 現在のノードの末尾へ |
Enter | リンク先へ移動する(「* ノード名:」となっている行) |
Tab | 次のリンクへ移動する |
SHIFT+Tab | 1つ前のリンクへ移動する |
l | 元の位置へ戻る(last) |
t | このファイルの先頭ノードへ移動 |
u | 1つ上の階層を表示する(up) |
d | 一番上の階層(dirノード)へ移動する |
h, ? | ヘルプ画面を表示する |
H | チュートリアルページを表示する |
q | infoコマンドを終了する(quit) |
キー | 操作内容 |
---|---|
s, / | 検索 |
{ | 次へ(後方検索) |
} | 前へ(前方検索) |
Ctrl+G | 検索終了 |
「info コマンド」で、該当するLinuxコマンドのリファレンスマニュアルを表示します(画面1)。指定したコマンドのInfoファイルがない場合はmanコマンド用のファイルを表示します(画面2)。
Info形式の文書は階層化されており、各項目を「ノード」と呼びます。infoコマンドの出力画面の先頭行には参照しているファイル名(File:)に続いて、現在のノード(Node:)、次のノード(Next:)、上の階層(Up:)が表示されています。
画面をスクロールする際には、上下の矢印キー(行単位)またはスペースの他、DELまたはバックスペース(画面単位)で行います。infoコマンド全体を終了するには[q]キーを押します。
info コマンド
(コマンドのリファレンスマニュアルを表示する)
「info」のみで起動すると、infoで管理されている最上位(Top)の階層を表示します(画面3)。このページを「ディレクトリノード」と呼びます。
「info コマンド」で起動した際に、該当するコマンドが見つからない場合もこのディレクトリノードを表示します。
「* ノード名:」となっている行はリンクを表しています。リンクの箇所で[Enter]キーを押すとリンク先を表示します。[l]("l"ast)で元の位置に戻ります。
[Tab]キーで次のリンクへ、[Shift]+[Tab]で1つ前のリンクへ移動します。
西村 めぐみ(にしむら めぐみ)
PC-9801NからのDOSユーザー。PC-486DX時代にDOS版UNIX-like toolsを経てLinuxへ。1992年より生産管理のパッケージソフトウェアの開発およびサポート業務を担当。著書に『図解でわかるLinux』『らぶらぶLinuxシリーズ』『Accessではじめるデータベース超入門[改訂2版]』『macOSコマンド入門』など。2011年より、地方自治体の在宅就業支援事業にてPC基礎およびMicrosoft Office関連の教材作成およびeラーニング指導を担当。
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