本連載は、Linuxのコマンドについて、基本書式からオプション、具体的な実行例までを紹介していきます。今回は、SSHの公開鍵を登録する「ssh-copy-id」コマンドです。
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本連載は、Linuxのコマンドについて、基本書式からオプション、具体的な実行例までを紹介していきます。今回は、SSHの公開鍵を登録する「ssh-copy-id」コマンドです。
「ssh-copy-id」は暗号や認証を使って通信を行うためのプロトコル「SSH」(Secure SHell)の公開鍵を接続先に登録するコマンドです。
公開鍵を登録するには、公開鍵のファイルをコピーし、接続先のauthorized_keysファイル(~/.ssh/authorized_keys)に追加したり、authorized_keysファイルがない場合は作成後に適切なパーミッションを設定したりする処理が必要です。ssh-copy-idコマンドではこれらの処理を全て自動実行できます。
ssh-copy-id [オプション] ユーザー名@接続先
※[ ]は省略可能な引数を示しています。
短いオプション | 意味 |
---|---|
-n | 処理をテストする(公開鍵を登録しない) |
-i 鍵ファイル | コピーする鍵ファイルを指定する |
-p ポート | 接続に使用するポート番号を指定する |
-o ssh_option | SSH接続時のオプションを指定する |
「ssh-copy-id 接続先」で、接続先に公開鍵ファイルをコピーします。接続時に使用するユーザー名を指定したい場合は、「ssh-copy-id ユーザー名@接続先」のようにします(画面1)。
「ssh-copy-id 接続先」では、デフォルトの公開鍵(~/.sshディレクトリ下にある公開鍵)を使用します。使用する鍵ファイルを指定したい場合は「-i」オプションを使います。
ssh-copy-id 接続先
(接続先にデフォルトの公開鍵を登録する)
ssh-copy-id 接続先 -i 公開鍵ファイル
(接続先に指定した公開鍵を登録する)
ssh-copy-id study@10.0.2.15
(「10.0.2.15」にstudyというユーザー名で接続し、デフォルトの公開鍵を登録する)(画面1)
西村 めぐみ(にしむら めぐみ)
元々はDOSユーザーで「DOS版UNIX-like tools」を愛用。ソフトハウスに勤務し生産管理のパッケージソフトウェアの開発およびサポート業務を担当、その後ライターになる。著書に『図解でわかるLinux』『らぶらぶLinuxシリーズ』『Accessではじめるデータベース超入門[改訂2版]』『macOSコマンド入門』など。地方自治体の在宅就業支援事業にてMicrosoft Officeの教材作成およびeラーニング指導を担当。会社などの"PCヘルパー"やピンポイント研修なども行っている。
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