OneDriveに「個人用Vault」と呼ぶ、アクセスに2段階認証が必要となる特別なフォルダがサポートされた。大事なファイルをオンラインフォルダ上でも保存可能だとしている。この[個人用Vault]フォルダの使い方を紹介する。
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対象:OneDrive
Microsoftのオンラインストレージサービス「OneDrive」に「個人用Vault(Personal Vault)」と呼ばれるセキュリティを高めたフォルダがサポートされた。Vault(ボルト)とは「金庫」という意味で、金庫のように守られたフォルダということのようだ。
[個人用Vault]フォルダは、普段はロックされていてアクセスできない。個人用Vault内のファイルにアクセスするには、OneDriveにサインインしているMicrosoftアカウントで、ID/パスワードとは異なる本人確認(認証)により、ロックを解除する必要がある。つまり万一ID/パスワードが漏えいしても、個人用Vault内のファイルなら漏えいを防ぎやすいということだ。
その一方で、通常のフォルダと同様、個人用VaultのフォルダはOneDriveにアクセス可能な端末でアクセスできるため、ロックを解除できる本人であればいつでもどこでも閲覧/編集できるという手軽さも備えている。
すでにWindows 10のOneDriveフォルダには、[個人用Vault]というショートカットが作成されているはずだ。このショートカットをダブルクリックすると、「パーソナルVault」というタイトルのウィザードが表示されるので、指示に従って本人確認(認証)を行うことで、[個人用Vault]フォルダのロックが解除され、フォルダへのアクセスが可能になる(OneDriveアプリやWebブラウザでOneDriveを開いて、個人用Vaultを有効化することも可能)。
なお、Microsoftアカウントでは以下のような本人確認の認証方法が提供されている。
いずれかにより、本人確認が終了すると、[個人用Vault]フォルダが開き、ここにファイルが保存できるようになる。
またWindows 10のインジケーター領域の[OneDrive]アイコンをクリックして、表示された[アクティビティセンター]の上部にある「個人用Vaultをご利用ください」の[開始する]ボタンをクリックしてもよい。
WebブラウザでOneDriveを開いて、個人用Vaultを有効化することも可能だ。OneDriveの[個人用Vault]フォルダをクリックすると、[サインイン要求の承認]ダイアログが表示される。
無料版またはOneDriveのみのサブスクリプションの場合、個人用Vaultに保存できるファイルは3つまでに制限される。ファイルが3つを超えると、最後のファイルが同期できず、エラーが表示される(フォルダを作成することも可能だが、ファイルはフォルダ内を含めて3つまで)。
Office 365を契約している場合は、ストレージの上限まで個人用Vaultにファイルを保存できる。通常のフォルダと同様に[個人用Vault]フォルダにファイルを保存することが可能だ。
個人用Vaultは、Webブラウザの場合20分間、モバイルアプリの場合3分間の操作がないと、自動的にロックされる。もう一度ファイルにアクセスするには、ロックを解除する必要がある。ロックの解除には、Microsoft Authenticatorアプリなどによる本人確認を行う必要がある。
これにより、万が一、Microsoftアカウントの漏えいなどでOneDriveにアクセスされてしまっても、「個人用Vault]フォルダにアクセスするには2段階認証による本人確認が必要になることから簡単にはアクセスできないというわけだ。
次ページでは、[個人用Vault]フォルダを利用しない人のために、不要な[個人用Vault]フォルダを無効化してフォルダを非表示にする方法を紹介しよう。
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