本連載は、Linuxのコマンドについて、基本書式からオプション、具体的な実行例までを紹介していきます。今回は、bashのシェルオプションを設定する「shopt」コマンドです。
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本連載は、Linuxのコマンドについて、基本書式からオプション、具体的な実行例までを紹介していきます。今回は、bashのシェルオプションを設定する「shopt」コマンドです。
「shopt」はbashの動作設定(シェルオプション)を表示、設定するコマンドです。
shoptはbashのビルトインコマンド(内部コマンド、シェルコマンド)です(※1)。「man」コマンドではなく、「help」コマンドや「man bash」で詳細を確認します。
※1 shoptはbash 2.0で追加されたコマンド。
シェルオプションは、「set」コマンド(連載第205回、連載第207回、連載第208回)で設定できるものと、shoptコマンドで設定できるものに分かれています。
setコマンドで設定したシェルオプションは、環境変数「SHELLOPTS」に保存されます。また、shoptコマンドで設定したシェルオプションは、bashバージョン4.1以降、環境変数「BASHOPTS」に保存されるようになりました。
なお、shoptコマンドでも、setコマンド用のシェルオプションが設定可能です(「-o」オプション使用、解説を参照)。
shopt [オプション]
※ [ ]は省略可能な引数を示しています。
短いオプション | 意味 |
---|---|
-s シェルオプション | 指定したシェルオプションを有効(on)にする |
-u シェルオプション | 指定したシェルオプションを無効(off)にする |
-o | 「set -o」で指定できるシェルオプションを対象にする |
-p | シェルオプションの設定状況を、「shopt -s(または-u) オプション」という書式で一覧表示する(※2) |
-q | メッセージを出力しない(無効なシェルオプションを指定したといったエラーメッセージは出力する) |
※2 「shopt -p」の出力結果をファイルに保存しておくと、定義ファイルとして利用できるため、シェルオプションの設定を元に戻す際などに役立つ。
「shopt」で、シェルオプションの設定状況(on/off)を一覧表示します。「shopt シェルオプション名」で表示対象を指定できます。
「-o」を指定すると、「set -o」(連載第205回)で指定できるシェルオプションのみを表示します。
shopt
(シェルオプションを一覧表示する。各オプションがon/offも表示する)
shopt シェルオプション名
(指定したシェルオプションの設定状況のみを表示する)
shopt -o
(「set -o」で設定できるシェルオプションを一覧表示する。各オプションのon/offも表示する)
表示件数が多いため、画面1では「head」コマンドで、出力の冒頭部分のみを表示しました。
なお、シェルオプション名を入力する際は[TAB]キーを押すことで入力していない文字列を補完できます(画面2)。
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