情報セキュリティの啓発を目指した、技術系コメディー自主制作アニメ「こうしす!」の@ITバージョン。クリスマススペシャル&さよならセブン特別列車、第2弾です。※このマンガはフィクションです。
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ここは姫路と京都を結ぶ中堅私鉄、京姫鉄道株式会社。
その情報システム(鉄道システムを除く)の管理を一手に引き受ける広報部システム課は、いつもセキュリティトラブルにてんてこ舞い。うわーん、アカネちゃーん。
「こうしす!」制作参加スタッフが、@IT読者にお届けするセキュリティ啓発4コマ漫画。
公式にはWindows 7から、Windows 10への無償アップグレードは終了したことになっています。では、今からWindows 10にアップグレードしたい場合は、ライセンスを購入しなければならないのでしょうか。
実は、無償ではありませんが、公式な手段がもう一つ存在します。
サブスクリプション版Windows 10を契約すると、Windows 7などからWindows 10へアップグレードできる特典があるのです。例えば、Windows 10 Enterprise E3は、1ユーザー当たり月額760円からです。
1カ月わずか760円です。最低賃金1時間分にも満たない価格です。売上高総利益率が40%の商品なら、「2000円×社員数の売上高」があれば、賄えます。
しかし、たったこれだけでも、全社員の年間合計ではそれなりのコストになるため、経営者の理解を得るのは難しいのかもしれません。
経営者は「1人当たり760円を投資することによって、新たに760円以上の売り上げを生み出せるのか」と考えることでしょう。
これは「3万6480円のスーツを4年に1回買い換えることによって、4年間で新たに3万6480円以上の売り上げを生み出せるのか」という問いと似ています。ボロボロのスーツを着続ければ、取引先のヒンシュクを買うことでしょう。
その上、しゃがんだときにズボンの縫い目がバリッと破れて、トイレで慌ててホチキスで何とかする羽目になります。1日中チクチク感に耐えながら仕事をしなければなりませんし、数時間後にまた破れます(実体験)。しかし、定期的に新しいスーツを買ったからといって、それによって新たな売り上げを得ることもありません。
同様に、「最新のWindowsを使用している」という程度のセキュリティ投資が直接的に利益を産むことはまず考えられず、あまつさえ、その投資によって防げる想定被害額を正確に算出することも困難です。
ここが社内SEにとって悩ましいところでしょう。
漫画のように社内の力学を逆手に取るような方法も、場合によってはやむを得ないかもしれません。
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「こうしす!」にて作画、背景を担当する傍ら、イラストやオリジナル同人誌の制作といった活動にも取り組んでいます。創作関係のお仕事が増え、ますますお絵描きが楽しくなる日々です。
アニメ「こうしす!」監督、脚本。情報処理安全確保支援士。プログラマーの本業の傍ら、セキュリティ普及啓発活動を行う。
「こうしす!社内SE 祝園アカネの情報セキュリティ事件簿」(翔泳社)2020年2月発売予定
「物語の力でIT、セキュリティをもっと面白く」をモットーに、作品制作を行っています。
オープンソースなアニメを作ろうというプロジェクト。現在はアニメ「こうしす!」を制作中。
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