先が見通せないビジネス環境で、最新かつ信頼できるデータから洞察を得る重要性はさらに高まっていますが、表計算ソフトウェアは大容量かつ最新のデータを分析するのに不向きです。そこでデータの視覚化に役立つ5つのOSSをまとめて紹介します。
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現代においてデータはあふれかえっています。業務においてデータを扱うことは避けられないはずです。ビジネス部門は企業経営に関わるお金に関するさまざまなデータを扱いますし、ITエンジニアならシステムに関わるさまざまなデータを扱うことになるでしょう。
これらのデータを分析したり、誰かに説明したりしたいと考えたら、生のデータをそのまま扱うことはまれなはずです。少なくとも、不要なデータを削除したり集計したりしてデータを意味のあるまとまりとして扱うはずです。
ただ、このようにデータを意味のあるまとまりにしただけでは、情報から意味や重要性を見いだすことは容易ではありません。そこで「データの視覚化」が常々行われています。
データを視覚化することで理解が容易になることは一目瞭然です。
データを見せるときは表計算ソフトウェアにデータを読み込ませ、グラフを作ることが多いでしょう。ただし、表計算ソフトウェアは視覚化ツールとして最適なものとはいえず、以下のような欠点を抱えています。
これらの欠点を解消するために、近年では表計算ソフトウェア以外の選択肢が用意されています。代表的な例が有料版のビジネスインテリジェンスツール(BIツール)です。有料のためサポートも充実していますし、業務に応じてカスタマイズすることも可能です。ただし、導入、運用コストがかかるということ、軽く視覚化をしたいときには多機能過ぎるかもしれません。
表計算ソフトウェアでの問題を解消しつつ、コスト面での問題を解決しているのがオープンソースソフトウェア(OSS)による視覚化です。OSSは無料版BIツールとも言えますが、オープンソースであるという最大の特徴があります。
本記事ではデータの視覚化に役立つOSSを利用したことがない人向けにどのような視覚化ツールが存在しているのか解説していきます。
OSSとは利用者の目的を問わず自由にソースコードを閲覧、使用、変更、再配布できるソフトウェアのことです(ソフトウェアごとに決められたライセンスを守る必要があります)。オプションを付けない限りは基本無料で、ソースコードも公開されているため透明性が高く、中身を理解することで技術力向上にも寄与します。一方で、有償サポートがあるOSSは少なく、基本的に問題発生時は自身で解決させる必要があります。OSSの開発者に問い合わせをしても返答が得られない可能性もあります。またセキュリティや脆弱(ぜいじゃく)性対応も確約されているものではないこと、開発が突如終了するなどの懸念もあります。OSSは「自由に使っていいけど自己責任」と考えましょう。
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