日々変動する株価データを題材にPythonにおけるデータ分析のいろはを学んでいく本連載。第2回はPythonによる株価データの可視化について。
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連載第1回「『Python』と『Google Colaboratory』で株価データ分析に挑戦」では株価データを取得して簡単なグラフで確認しました。連載第2回では、ライブラリを用いて取得した株価データをさまざまな種類のチャートで表示して分析します。
連載の趣旨がデータ分析である以上、Python自体の言語仕様や文法に関しては詳しい説明を割愛する場合があることをご了承ください。また株価分析に関する用語に関しても、分析の手法が分かる程度の説明にとどめていることをご了承ください。
サンプルファイルを実行する場合は、サンプルファイルのリンクを開いた後に、メニューの「ファイル」から「ドライブにコピーを保存」を選択して保存したコピーを「Google Colaboratory」で実行してください。
Pythonでは外部ライブラリをインストールすることで、より高度な機能を利用することができます。Google Colaboratoryでデータを可視化するためのライブラリをインストールし、株価データを詳細に可視化できる環境を構築します。
今回は「mplfinance」という金融データを分析するためのライブラリを利用します。mplfinanceを利用すると、データフレームをさまざまな形式でグラフ化できます。mplfinanceで表示できるグラフの例などは、公式ドキュメントで確認できます。
!pip install mplfinance
pipコマンドの前の「!」は、1行のコマンドという意味です。複数行のコマンドを実行する際に、改行ではなく行単位で別のコマンドであると区別できます。コマンド実行後に「Successfully installed」とインストールが成功したというメッセージを確認してください。
mplfinanceで株価データを可視化してみます。Stooqから取得したデータをそのまま可視化してみます。とくにデータ加工などの処理は行わずに、可視化して株価の動きを考察します。
「チャート」とは、図/表/グラフなどで情報を視覚的に表示することや表示したものを指します。「ローソク足」とは、一定の時間内での始値、高値、安値、終値を1本の棒上グラフに表示したものです。株価の分析では、ローソク足が用いられることが非常に多いので、株価データを可視化する前にローソク足を説明します。ローソク足は次のような構造をしています。
始値に比べて終値が高い場合を「陽線」、始値に比べて終値が低い場合を「陰線」といいます。一般的には陽線を明るい色、陰線を暗い色で表示します。陽線と陰線で株価の動きを示すと以下のようになります。
株価は常に上下するので、一定の期間の中で最終的な動きをまとめるのにローソク足は非常に便利です。このローソク足を時系列に並べたチャートをローソク足チャートといいます。
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