Microsoftは2022年4月1日(米国時間)、「System Center」ファミリーの最新バージョン「System Center 2022」の一般提供開始を発表しました(ただし、DPM 2022は5月に公開予定)。
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「System Center」は、オンプレミス、クラウド、ハイブリッド環境のエンタープライズデータセンターやインフラストラクチャの運用および管理機能を提供するサーバ製品群です。その長期サービスチャネル(LTSC)製品の最新バージョン、「System Center 2022」の一般提供が発表されました。
2022年4月1日に一般提供が開始されたのは、「Operations Manager(OpsMgr)2022」「Orchestrator 2022」「Virtual Machine Manager(VMM) 2022」「Service Manager(SM) 2022」の4製品です。System Centerには「Data Protection Manager(DPM)」も含まれますが、DPM 2022は2022年5月にリリースされる予定です。
なお、4製品の180日評価版は、2022年3月下旬から利用可能になっています。評価版の説明には「System Center 2022 will be available only in English from the Evaluation Center.」とありますが、セットアッププログラムは日本語を含む多言語対応です。
「System Center 2022」は、System Centerとして初めて「Windows 11」と「Windows Server 2022」を正式サポートします。System Center 2019以前で運用管理を行っていた場合は、ようやく運用管理ツールが最新OSに対応したことになり、移行を本格的に進めることができるでしょう。
なお、以前は「Configuration Manager」もSystem Centerに含まれていましたが、現在は「Microsoft Endpoint Manager」ファミリーの一部「Configuration Manager Current Brunch」として、モダンライフサイクルポリシーに基づいて、より短いサイクルで継続的に更新されています。
Windows Server 2022のサイトシステムとしてのサポート、Windows 11クライアント管理、「Azure Virtual Desktop」向け機能のWindows 11サポートについては、「Configuration Manager Current Branch 2107」で既に行われています(現行バージョンは「2111」です)。
System Center 2022の各コンポーネントの新機能については、以下のドキュメントで説明されています。
Service Managerのようにバグ修正だけで新機能が含まれないものもありますが、Operations ManagerやVirtual Machine Manager(画面1)は「Azure Stack HCI 21H2」の管理、「VMware 7.0」ホストのサポートといった、最新のオンプレミス向けハイブリッドクラウドインフラストラクチャへの対応が強化されています(DPMについても、Azure Backup ServerによるAzure Stack HCIのサポートが追加される予定です)。
岩手県花巻市在住。Microsoft MVP 2009 to 2022(Cloud and Datacenter Management)。SIer、IT出版社、中堅企業のシステム管理者を経て、フリーのテクニカルライターに。Microsoft製品、テクノロジーを中心に、IT雑誌、Webサイトへの記事の寄稿、ドキュメント作成、事例取材などを手掛ける。個人ブログは『山市良のえぬなんとかわーるど』。近著は『Windows版Docker&Windowsコンテナーテクノロジ入門』(日経BP社)、『ITプロフェッショナル向けWindowsトラブル解決 コマンド&テクニック集』(日経BP社)。
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