エンジニアを目指す学生からの質問をひろゆき氏がぶった切り、めった切り。でも、そこには愛があるんだぜ。
2022年3月17〜19日、学生エンジニアのキャリアや就職活動を支援する「サポーターズ」が、エンジニアを目指す学生のためのオンラインカンファレンス「技育祭2022春」を開催し、元「2ちゃんねる」管理人ひろゆき(西村博之)氏を招いたトークライブ「ひろゆきだけど何か質問ある?」を配信した。
ライブでは、エンジニアを志望する学生たちから事前に募った質問と、Web会議システムのチャット機能でリアルタイムに寄せられる質問に対し、ひろゆき氏が次々と回答していった。質問内容はひろゆき氏のキャリアから就職や実業務に関する素朴な疑問まで多岐にわたり、ひろゆき氏はその一つ一つに真剣に回答した。
最初の質問は、ひろゆき氏とエンジニアリングとの出会いについてだ。エンジニアリングやIT関連のビジネスなどに幅広く深い知見を持つことで知られるひろゆき氏は、どのようにエンジニアリングに興味を持ち勉強してきたのか。
ひろゆき氏とエンジニアリング(技術)との出会いは、小学校3年生か4年生くらいのとき、ファミリーコンピュータ(ファミコン:任天堂)が欲しくて親と一緒に家電量販店に行ったものの、なぜかMSXマシン「PV-7」(カシオ計算機)を買って帰ってきたというものだ。MSXは今日のインターネットの前身ともいえるパソコン通信がはやったころのマシン規格であり、PV-7はそれ以前のMSXマシンの価格相場から劇的に値段を落としたことで話題になったものだ。
ファミコンが欲しかったのにどうしてMSXを買ったのかというと、「ファミコンと同じで、カセットを挿してゲームができるよー」と親に丸め込まれたからだそうだ。
その後ひろゆき氏がMSXにハマったのかといえば「全然」とのこと。当初の目的であったゲームをしたり、説明書やMSXの情報誌に書いてあるプログラムを試したりするくらいであった。
以後、プログラミングなどエンジニアリングにハマったことは、「多分、一度もない」と、ひろゆき氏は答える。それなのになぜ、エンジニアリングのフィールドに来たのかといえば、「仕事としてやるようになっちゃったから」だという。大学2年の冬休み、暇だったのでメールフォーム作成やアクセス解析などを行う会社を作ったら「受発注が来たから、やらざるを得なくて。僕ぐらいしかできる人がいなかった」からだそうだ。
OSS(オープンソースソフトウェア)開発をしたいのですが、どのように参加すれば良いでしょうか? 1から作るのではなく、コントリビューターとして貢献したいです
GitHubでプログラムを公開しているプロジェクトにコメント書いて、「このコードで直せると思うんですけど」って送ればいいんじゃないですかね?
「それ以外、あるんですか? 他人のプロジェクトなら、そういうところから入りません? もし知り合いのプロジェクトだったら『俺もコントリビューターにしてくれよ』っていうのはありかもしれないですけど……」
ひろゆき氏は台湾のデジタル担当大臣、オードリー・タンの例を挙げた。「あの人も、東京都の何か……のアプリのプログラムの、(言語選択ラベルに関する)エラーにプルリクエストを送っていたんですよね。ああいうすごい人も、『ここ、間違ってんじゃん』『何か、これ変だよ』っていうのをぱっと書いて送るというのを地道にやっていたんです。ゴミが落ちていたら、拾ってゴミ箱に入れる感覚なんじゃないかと思うんですけど」
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.