【画面で分かる】Gmailのフォルダ分け/自動振り分けで楽々メール整理Tech TIPS

Gmailに溜まった過去メールを同じ条件で繰り返し検索することが増えてきたので、「フォルダ分け」によって同じようなメールをフォルダごとに分類・整理したい……。そのような場合、Gmailの「自動振り分け」が便利だ。その設定手順と注意点を解説する。

» 2022年08月31日 05時00分 公開
[島田広道デジタルアドバンテージ]

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【画面で分かる】Gmailの自動振り分けで楽々メール整理

対象:Gmail、Windows OS、macOS、iPhone(iOS)


 Gmailを使い続けてきたら、整理しているつもりでも、いつの間にかメールボックスにそれなりの数のメールが溜まってしまった、という人も多いだろう。

 このような状態になると、過去のメールを同じ条件で何度も繰り返し検索することになりがちだ。効率を上げるため、いわゆる「フォルダ分け」(振り分け)で同じようなメールは1つのフォルダに整理したい……。

 そのような場合に便利なのがGmailの「自動振り分け」機能だ。受信したメールの差出人などで自動的に特定のフォルダ(Gmailでは「ラベル」と呼ばれる)に振り分けてくれる。手動でメールを移動する必要がない分、手間がかからない。

 本Tech TIPSでは、この「自動振り分け」を設定する手順と注意点を紹介する。主な対象は、Windows OSやmacOSなどのデスクトップOS向けGmailと、iPhoneのGmailアプリである(AndroidスマホについてはWeb版Gmailで設定する方法を紹介する)。

Windows/Macでフォルダ分け(自動振り分け)を設定する

 Windows OSやmacOS(以下「PC」と略)でメールの自動振り分けを設定するには、まずWebブラウザでGmailを開いてから、振り分けを設定したい既存のメールを開く。

 そのメールの右上隅にある[]メニューアイコンをクリックしてメニューを開き、[メールの自動振り分け]をクリックする。

振り分けを設定したい既存のメールから自動振り分けの設定に進む 振り分けを設定したい既存のメールから自動振り分けの設定に進む

 するとメールの検索条件=振り分け条件の設定画面が表示される。先ほど選択したメールを振り分けるための条件が既に自動で記入されているはずだ。これはFrom(差出人)のメールアドレスであることが多い(その他の条件が自動設定される場合もある)。

 他の条件については後でも追加できるので、ここでは特に設定を変えずに[フィルタを作成]ボタンをクリックする。「フィルタ」はこの場合、振り分け条件に従って自動的にメールを処理する機能を指す。

振り分け条件の設定画面から振り分け時の挙動を指定する画面へ進む 振り分け条件の設定画面から振り分け時の挙動を指定する画面へ進む

 振り分けに一致したときの動作を設定する画面が現れるので、まず[<メール数>件の一致するスレッドにもフィルタを適用する]にチェックを入れる。これにより、既存の受信済みメールも振り分けられる。

 次に[ラベルを付ける]にチェックを入れ、その右隣にあるプルダウンリストを開いて[新しいラベル]をクリックする。ラベルとは、ここでは大ざっぱにいってフォルダのことだと考えればよい(これらの違いは後述)。

振り分けに一致したときの動作を設定する 振り分けに一致したときの動作を設定する

 「新しいラベル」ダイアログが表示されるので、上側の欄にフォルダ名(ラベル名)を記入して[作成]ボタンをクリックする。これでフォルダ(ラベル)が実際に作成される。

 下側の欄を設定すると、サブのフォルダを何段にも連ねて階層構造にできる。例えば「A社」の下に「Xプロジェクト」「Yプロジェクト」[A社共通]のようにメールを整理したいときは便利だ。ただ、最初は単純な1階層に留めて、振り分け設定に慣れてから複雑な構成に移行する方が無難だろう。

振り分け先のフォルダ(ラベル)の名称を記入する 振り分け先のフォルダ(ラベル)の名称を記入する

 元の画面に戻ったら、[フィルタを作成]ボタンをクリックする。これで振り分け条件(フィルタ)が実際に作成される。

振り分け条件の作成(追加)を完了させる 振り分け条件の作成(追加)を完了させる

 作成したフォルダ(ラベル)をクリックすると、振り分けられた既存メールの一覧が表示されるはずだ。

作成したフォルダに振り分けられた既存メールの一覧 作成したフォルダに振り分けられた既存メールの一覧

iPhoneのGmailアプリで自動振り分けを設定する

 iPhone(iOS)でGmailの場合、自動振り分けはGmailアプリで設定できる。以下ではその設定手順を説明しよう(iPhone標準メールアプリでGmailを利用している場合は後述)。

 Gmailアプリを起動したら、振り分けを設定したいメールを開き、その「To …… ^」をタップして差出人(From)や送信先(To)などの詳細を表示させる。そのFrom欄を長押しすると[コピー]というポップアップが現れるので、タップして差出人のメールアドレスをクリップボードにコピーする。

Gmailアプリで振り分けを設定したいメールを開く Gmailアプリで振り分けを設定したいメールを開く

 左上の[]アイコンをタップしてメール一覧に戻ったら、左上の[]メニューアイコンをタップしてメニューを開き、下の方にある[⚙ 設定]をタップする。

Gmailアプリの設定画面へ進む Gmailアプリの設定画面へ進む

 「設定」画面が表示されたら、自動振り分けを設定したいアカウントをタップする。

自動振り分けを設定したいアカウントを選択する 自動振り分けを設定したいアカウントを選択する

 設定項目一覧を下へスクロールして、「ラベル」の下にある[ラベルの設定]をタップする。

[ラベルの設定]へ進む [ラベルの設定]へ進む

 「ラベルの設定」画面では[新規作成]をタップして、フォルダ(ラベル)の作成を始める。

フォルダ(ラベル)の作成を始める フォルダ(ラベル)の作成を始める

 「ラベル名の編集」画面で、追加したいフォルダ名(ラベル名)を記入し、右上の[完了]をタップする。これでフォルダ(ラベル)が作成される。

フォルダ名(ラベル名)を記入する フォルダ名(ラベル名)を記入する

 さらに自動振り分けを設定するために、作成したフォルダ(ラベル)の右端にある[]アイコンをタップする。

自動振り分け条件の作成へ進む 自動振り分け条件の作成へ進む

 [追加]をタップして振り分け条件の追加へ進む。

自動振り分け条件の追加を始める 自動振り分け条件の追加を始める

 「メールを追加」画面が表示されるので、「From」欄を長押しして[ペースト]をポップアップさせたら、それをタップして、コピーしておいた差出人のメールアドレスをペーストする。後は右上の[保存]ボタンをタップすると、Fromの振り分け条件が作成される。

振り分け条件として差出人(From)を指定する 振り分け条件として差出人(From)を指定する

 すると、設定した振り分け条件に一致する既存メールの一覧が表示される(実際に振り分けられるわけではない)。振り分けが正しそうなら、右上の[保存]をクリックする。これで自動振り分けの条件が保存される。

設定したFromの振り分け条件を確認して保存する 設定したFromの振り分け条件を確認して保存する

 後は左上の[]または[×]アイコンをタップしていって設定画面を閉じる。

設定画面を閉じる 設定画面を閉じる

 以上でフォルダ(ラベル)の作成と自動振り分けの設定は完了だ。

 ただし、前述のPCの場合と異なり、iPhone版Gmailアプリでは既存メールの振り分けは自動実行されない。手動で振り分けを設定する必要がある。

●iPhone標準メールアプリでGmailを利用している場合

 iPhone標準メールアプリには、Gmailのメールを任意のフォルダ(ラベル)に振り分ける機能はない。

 その代わりとして、Tech TIPS「Gmailで単一のメールアドレスにサブアドレスを追加して用途別に使い分ける方法」の「スマホでGmailのアドレス追加やフィルタ追加をするには」で説明している方法で、PC Web版GmailをiPhoneのMobile Safariなどで開き、前述のPCの場合と同様に振り分け条件を追加する、という方法がある。

AndroidではGmailの自動振り分けが設定できない!?

 執筆時点ではAndroid版Gmailアプリで自動振り分け条件を作成する方法はないようだ。

 その代わりとして、Tech TIPS「Gmailで単一のメールアドレスにサブアドレスを追加して用途別に使い分ける方法」の「スマホでGmailのアドレス追加やフィルタ追加をするには」で説明している方法で、PC Web版GmailをAndroidのモバイル版Chromeで開き、前述のPCの場合と同様に振り分け条件を追加する、という方法がある。

Gmailのラベルとは? フォルダと何が違う?

 ここまで「フォルダ」≒「ラベル」として扱ってきた。だがメールの整理という観点では、両者には大きな違いがあるので、ここで説明しよう。

 一般的な「フォルダ」と比べてGmailの「ラベル」で大きく異なるのは、1つのメール(メッセージ)に対して複数のラベルを指定できることだ。

Gmailでは単一のメールに複数のラベルを割り当て可能 Gmailでは単一のメールに複数のラベルを割り当て可能

 上図の例では、「発注」というラベルを選んでメール一覧を開くと、会社の分類や支払い済み/未了に関係なく、発注関連のメールを参照できる。

 一方、一般的なフォルダによる分類では、メールはどれか1つのフォルダにしか存在させることができない。そのため、例えば「A社」フォルダに保存したメールを「発注」「支払済」という別の軸で分類するのが難しい(各社ごとに同じサブフォルダのツリーを作成せざるを得ないなど複雑化しやすい)。

 さらにGmailだと、「label:A社 label:発注 label:支払済」と検索することで、3つのラベルが全て付いているメール、すなわちA社への発注で支払いが完了しているメールだけをリストアップする、といったことも可能だ。

作成した自動振り分けの条件や挙動を変更する

 自動振り分けを利用していると、意図していないメールにラベルが付いてしまったり、逆に意図したメールにラベルが付かなかったりすることがよくある。そのような場合、以下のように既存の自動振り分け設定を編集して、意図通りに振り分けられるように調整する必要がある。

Gmailの設定画面を開く Gmailの設定画面を開く

[フィルタとブロック中のアドレス]タブから振り分け条件の編集画面を開く [フィルタとブロック中のアドレス]タブから振り分け条件の編集画面を開く

振り分け条件を変更する 振り分け条件を変更する

手動でラベルを付けたり外したりする

 ラベルは自動振り分けだけではなく、以下のように手動で付けたり外したりできる。

単一のメールにラベルを付けたり外したりする 単一のメールにラベルを付けたり外したりする

複数のメールに対して一律にラベルを付けたり外したりする 複数のメールに対して一律にラベルを付けたり外したりする

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