前回、Windows Serverの次期バージョン(vNext)のプレビュー版で「SMTPサーバ」の機能が削除されたことをお伝えしました。せっかくプレビュー版をインストールしたので、筆者が主にWindows Server 2022についてフィードバックしたバグ(「フィードバックHub」を通じて)の幾つかのプレビュー版(2022年8月末リリースのビルド25192まで)での状況を確認しておきましょう。
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「Windows Server 2022」および同じビルドベースの「Azure Stack HCI バージョン21H2」の「Sconfig」ユーティリティーは、「Windows Server 2019」以前のWSH(Windows Script Host)ベースのものから、PowerShellベースのものに作り替えられました。
WSHベースの以前のSconfigユーティリティーは、再起動の確認などでMsgBox関数のダイアログボックスを多用していました。そのため、ローカルコンソールまたはリモートデスクトップ接続では使えても、「PowerShell Remoting」「WinRM(Windowsリモート管理)」「SSH」(Windows Server 2019以降にはSSH Serverがあります)などで接続したリモートコンソール環境では使い物にならないことがありました。それがPowerShellベースになったことで、可能な限り、キャラクタベースで動作するようになりました(ダイアログボックスの代わりにY/N入力などがキャラクタベースに。ただし、日付と時刻の設定については、まだ「timedate.cpl」コントロールパネルに依存しています)。
しかしながら、この新しいSconfigユーティリティーには日本語環境(他の英語以外の言語については承知していません)で表示や機能に影響する問題があります。以下の連載でも少し触れていますが、機能に影響する問題としては、更新プログラムを個別に番号を指定してインストールできないという問題があります(画面1)。表示上の問題とは、「((Y))」のように多重かっこで表示されてしまう部分が多数存在することです。
2022年8月31日にリリースされたWindows Server vNextのビルド「25192.1000」(製品名はまだ「Windows Server 2022」のままです)で、この点が改善されているかどうかを確認してみましょう。残念ながら、何の進展もありませんでした(画面2)。
Microsoftは2022年8月後半に「Windows Admin Center(WAC)」の次期バージョンとみられる「WAC 2208 Preview」もリリースしています。WACのバグとしては、管理対象が日本語環境の場合、「ログオンしているユーザー」の数が誤って表示されるという問題です。このバグについては、バグが発生する理由を含め、本連載の第189回で説明しました。このバグは、WAC 2103、2110、2110.2で確認していますが、バグの理由からすると、かなり初期のバージョンからのものだと思います。
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