Stack Exchangeが運営する開発者向けQ&Aサイト「Stack Overflow」は、技術トレンドについてどのように感じているかを開発者に尋ねた調査結果を公開した。
この記事は会員限定です。会員登録(無料)すると全てご覧いただけます。
Stack Exchangeが運営する開発者向けQ&Aサイト「Stack Overflow」は2023年3月9日、技術トレンドについてどのように感じているかを開発者に尋ねた調査結果を公開した。
下図は調査結果のマトリックスだ。図中の4象限は、技術が「ポジティブな感情―実験的」(左上)「ポジティブな感情―実証済み」(右上)「ネガティブな感情―実証済み」(右下)「ネガティブ―実験的」(左下)の領域にグループ化している。
調査ではさまざまな技術の成熟度を、0(完全に実験的)から10(完全に実証済み)のスコアで答えてもらった。各技術についての評価の平均点は、上から順に、オープンソースが6.9、クラウドコンピューティングが6.5、機械学習が5.9だった。開発者が「実験的」と判断した技術は、量子コンピューティングが3.7、ナノテクノロジーが4.5、ローコード/ノーコード開発が4.6だった。
スコアの頻度を「実験的(0〜3)」「ポジティブ(4〜7)」「実証済み(8〜10)」の3つの感情にグループ化し、他の分析を合わせると、特定の技術が実験的なものであるか実証済みであるかについて強い感情を持たない人は、それらの技術に対する回答の割合が大きくなることが分かる。また、「実験的」と回答する割合が高くなっている。
実験的と見なされる技術は、開発者があまり経験していないため、強い感情を開発者が抱かない技術でもある可能性がある。
逆に、実績のある高いスコアを獲得した技術は、開発者が将来広く使用されると信じていたテクノロジーのリストから選択されたものと必ずしも同じではなかったものの、1つの主な例外を除いて非常に似通っていた。AIは大差をつけてリストの上位にあるが、実績のある上位3つの選択肢(オープンソース、機械学習、クラウドコンピューティング)がそれに続く。技術者は、今日の時点でAIが実証済みの技術ではないことを認めているものの、方向性については非常に前向きであることがうかがえる。
別の設問では、上述のテクノロジーのカテゴリが及ぼす世界への影響を、0(マイナスの影響)から10(プラスの影響)のスケールでスコア付けして調査した。プラスの影響を及ぼすと予想されたテクノロジーは、7.2のオープンソース、6.6の持続可能なテクノロジー、6.5の機械学習だった。マイナスの影響を及ぼすと予想されたテクノロジーは、ローコード/ノーコード開発、インナーソースアプローチ、ブロックチェーンの3つで、全て5.3だった。
AI支援技術のプラスの影響に対する平均スコアは平均を上回り(6.2)、プラスのスコアの割合は、機械学習やクラウドコンピューティングからそれほど離れていなかった(28%対33%または32%)。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.