Windows 11で作業を行っていると、たまにアプリケーションが「応答なし」になって反応しなくなったり、アプリケーションのメニューが開かなくなったりすることがある。このような場合にアプリケーションを閉じる方法を紹介する。
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対象:Windows 11
Windows 11で作業をしていると、アプリケーションが「応答なし」になって反応しなくなったり、アプリケーションのメニューが開かなくなったりすることがある。このように使用中のアプリケーションが正常に動作しなくなったり、終了できなくなったりした場合はどうすればよいのだろうか?
本Tech TIPSでは、Windows 11でアプリケーションが応答しなくなった場合の対処方法とアプリケーションを終了させる複数の方法、注意点を紹介する。反応のないアプリケーションを「強制終了」する方法も説明する。
なお、「強制終了」を行うと、アプリケーションで編集中のデータが失われてしまうこともあるので注意してほしい。アプリケーションの反応がなく、「強制終了」しないと作業が続けられない場合の手段である。
ファイルシステムやネットワークからの応答待ちになっており、応答までに時間がかかっていて「応答なし」となっている場合、少し待つとファイルシステムやネットワークからの応答があって、状態が正常に戻ることもある。アプリケーションのタイトルバーに「応答なし」と表示されても、少し待つとよい。
特に起動時に更新の有無を確認したり、アクティベーションのチェックを行ったりするようなアプリケーションの場合、サーバ側の応答に時間がかかり、アプリケーションが「応答なし」の状態になることがあるからだ。こうした場合でも、アプリケーションがタイムアウトの処理を行ったり、サーバ側の返信があったりすると、アプリケーションが正常な状態に戻る。
アプリケーションがユーザーアクセス制御(UAC)によるユーザーの許可を待っているような場合、ダイアログがアプリケーションウィンドウの下に隠れてしまい気付かず、一見、アプリケーションが応答しなくなっているように見えることがある。UACのダイアログが表示されている場合、タスクバーに盾(🛡)を模したアプリアイコンが表示されるので、「強制終了」をする前にそれを確認しよう。
通常、アプリケーションが「応答なし」になると、メニューを開くことができない。そのため、通常のアプリケーションの終了プロセスである[ファイル]メニューで[終了]を選択できないことが多い。
それでも、システム自体のリソース不足などからアプリケーションの反応が鈍くなっている場合は、[ファイル]をクリックして待っていれば[ファイル]メニューが開くことがある。そうした状態であれば、ここで[終了]を選択して、アプリケーションを閉じるとよい。リソース不足の場合、アプリケーションを閉じる動作にも時間がかかるため、なかなかアプリケーションが終了しないこともある。その場合は、後述の方法で「強制終了」するという方法もある。
アプリケーションの反応がなく、[ファイル]メニューが開かないような場合は、アプリケーションウィンドウの右上にある[×(閉じる)]アイコンをクリックして閉じる方法もある。
[ファイル]メニューが開かない場合や、「メール」アプリなどの多くのMicrosoft Storeアプリのようにそもそも[ファイル]メニュー自体が存在しないような場合でも、[×(閉じる)]アイコンを使うことでアプリケーションを終了させることができる。
アプリケーションのタイトルバー左上にあるアプリアイコンをクリックして、表示されるメニューの[閉じる]を選択することでも、アプリケーションを閉じることができる(「メモ帳」アプリなど、アプリアイコンをクリックしてもメニューが表示されないものもある)。この操作には、キーボードショートカットが割り当てられており、アプリケーションをアクティブにした状態で[Alt]+[F4]キーを押すことでも、アプリケーションを閉じることが可能だ。
[×(閉じる)]アイコンでもアプリケーションが終了できない場合は、タスクバー上にあるアプリアイコンを右クリックして、[ウィンドウを閉じる]を選択するという方法もある。
アプリケーションの[×(閉じる)]アイコンをクリックしても閉じないアプリケーションでも、タスクバーの右クリックメニューの[ウィンドウを閉じる]を選択することで終了させられることがある。
「応答なし」になったアプリケーションを確実に強制終了するには、タスクマネージャーを利用するとよい(タスクマネージャーの起動方法は、Tech TIPS「Windows 11でも、タスクバーから『タスクマネージャー』が起動できるようになりました」を参照のこと)。
タスクマネージャーを起動し、[プロセス]タブを開く。「アプリ」欄に実行中のアプリケーションが一覧表示されるので、ここで強制終了したいアプリケーションを右クリックし、[タスクの終了]を選択すればよい。「アプリ」欄が見当たらない場合は、[名前]列の見出しをクリックして名前でソートするとよい。
Microsoft EdgeやGoogle Chromeのように複数のプロセスが折りたたまれているようなアプリケーションの場合、個別のプロセス(タスク)を終了することもできるが、どのプロセスが何に該当するのか分からないので、プロセスを終了したことでアプリケーションの操作が全くできなくなってしまう場合もある。複数のプロセスで構成されている場合は、展開しない状態で表示されているアプリケーション名を右クリックして[タスクの終了]を選択するとよい(個別のプロセスを終了できないものもある)。
複数のウィンドウが開いた状態のアプリケーションでも1つのプロセスで起動している場合は、全て終了してしまうので注意してほしい(各ウィンドウが別々のプロセスで実行されている場合は、1つのウィンドウのみを終了させることができる)。
また、エクスプローラーの応答がなくなって、強制終了したい場合は、[タスクの終了]ではなく、[再起動]を選択しないと、デスクトップも終了してしまい操作できなくなってしまうので注意してほしい。
システムのリソース不足などでアプリケーションの実行が不安定になっているような場合、アプリケーションを再度起動しても、同様に「応答なし」になってしまうことがある。
このような場合、一度、Windows 11を再起動するとよい。何らかの理由からメモリリーク(アプリが使わなくなったメモリ領域を正しく解放しなかった結果、再利用できなくなること)が発生し、メモリ不足に陥っているような場合、再起動することで改善し、アプリケーションも安定的に実行できるようになることがある。
ただ、頻繁に不安定になるような場合は、メモリやディスクの増設、ハードウェアの更新などを検討した方がよいかもしれない。
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