Google Cloudから他のクラウドに切り替えたい? データ移行の転送料金無料化を同社が発表手続きは比較的シンプル

Google Cloudは2024年1月12日(米国時間)、同社クラウドから他のクラウドや社内データセンターに切り替えたいユーザーに対し、データ移行のためのネットワーク転送料を無料化したと発表した。利用ユーザーに制限はない。利用手順もかなりシンプルだ。

» 2024年01月15日 08時15分 公開
[三木泉@IT]

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 Google Cloudは2024年1月12日(米国時間)、同社クラウドから他のクラウドや社内データセンターに切り替えたいユーザーに対し、データ移行のためのネットワーク転送料を無料化したと発表した。既に全世界のあらゆる顧客が利用できるようになっているという。

 発表ブログポストでは、次のようにはっきりと記述している。

 「本日より、Google Cloudの利用を停止して別のクラウドプロバイダーやオンプレミスへのデータ移行を希望するGoogle Cloudの顧客は、Google Cloudからデータを移行するためのネットワークデータ転送を無料で利用できる。これは全世界の全顧客に適用される」

 FAQを読む限りでは、上のコメント通り対象顧客に限定はないようだ。既存・新規どちらの顧客であっても、Google Cloudの利用を停止して他に移行する場合に利用できる。最低利用期間も設定されていない。

 移行元となるGoogle Cloudのデータプロダクトは「BigQuery」「Cloud Bigtable」「Cloud SQL」「Cloud Storage」「Datastore」「Filestore」「Spanner」「Persistent Disk」(発表時点)となっている。

手続きはそれほど難しくない

 このプログラムの利用は次のステップで行う。コンソールでワンクリックというわけにはいかないが、手続きは煩雑ではない。

「Google Cloud Exit Request」という専用フォームに入力して送信する
  1. Google Cloudの担当営業がいる場合にはまず連絡する。
  2. 「Google Cloud Exit Request」という専用フォームに入力して送信する(リセラー経由で利用している場合は、リセラーが入力を代行する)。このフォームの主な入力項目は、データ移行開始予定日やデータプロダクトごとの想定データ転送量くらいだ。
  3. Google Cloudのサポートが申請をレビューし、データ移行の開始が可能になったことを連絡してくる。この連絡から60日以内に、データ移行作業を完了する必要がある。
  4. 60日以内にデータを全て移行して、契約を解除する。

 完全移行だけでなく、部分移行にも対応するようだ。FAQは、次のように表現している。

 「Google Cloudから完全に移行するのではなく、データの一部のみを移行する場合は、Google Cloudの契約を終了する必要はない。 Google Cloudのサポートチームがケースを確認し、返信する」(発表ブログポスト)

 発表ブログは、「顧客のビジネスニーズが変化した場合、クラウドはこれに柔軟に対応できなければならない」とし、囲い込みをしないオープンなクラウドとしてのGoogle Cloudをアピールしている。

 ビジネス的に考えると、金銭的なリスクの低さから、オンプレミスや他クラウドのユーザーがGoogle Cloudを利用する効果を狙っているのだろうか。

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