GitHubは最新の「Git」バージョンv2.45.1で修正された5つの脆弱性について注意を促した。
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GitHubは2024年5月14日(米国時間)、最新の「Git」バージョンv2.45.1で修正された5つの脆弱(ぜいじゃく)性について注意を促す記事を公式ブログで公開した。
5つの脆弱性の影響を受けるプラットフォームはWindows、macOS、Linux、BSDであり、全てのGit利用者に影響をもたらすものだと、GitHubは述べている。
修正された5つの脆弱性は次の通り。
サブモジュールを含むGitリポジトリは、クローン操作中に「.git/」ディレクトリからスクリプトを実行させるようGitを誘導できることがある。このスクリプトが実行されると、任意のリモートコードを実行(RCE:Remote Code Execution)されるリスクがある。
ローカルリポジトリを細工して、クローン操作中に任意のコードを実行させることができる。クローンを実行するユーザーの権限で悪意のあるコードが実行されるリスクがある。
Gitリポジトリを含む「.zip」ファイルからクローンする際、通常の保護を回避して安全でないスクリプトを実行される可能性がある。
同じディスク上でローカルリポジトリをクローンする際、クローンされたリポジトリの一部ファイルが他のユーザーによって変更される可能性がある。予期しないコード変更が発生するリスクがある。
シンボリックリンクを含むリポジトリをローカルでクローンすると、「objects/」ディレクトリ内に任意のファイルがハードリンクされる可能性がある。ファイルが意図しない場所に作成され、予期しない動作につながるリスクがある。
GitHubは「これらの脆弱性の影響を回避するためには、最新バージョンにGitをアップグレードすべきだ。すぐにアップデートができない場合は、クローンするリポジトリが信頼できるかどうかを確認してほしい」と述べている。
なお、Gitのアップデート後に「Git LFS(Git Large File Storage)」を有効にしたリポジトリをクローンするとエラーが発生する場合は、下記のコマンドを実行することで解決するとしている。
git lfs pull
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