オープンソースプロジェクトの「Project Jupyter」を支援するJupyter Foundationが、Linux Foundation Charitiesの一部として発足した。
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オープンソースを通じたイノベーションの促進を目指す非営利組織Linux Foundationは2024年11月19日(米国時間)、オープンソースプロジェクトの「Project Jupyter」を支援するJupyter Foundationが、Linux Foundation(LF)Charitiesの一部として発足したと発表した。
Project Jupyterは、インタラクティブコンピューティング、データサイエンス、研究のために数百万人に利用されているフリーソフトウェア、オープン標準、Webサービスを開発している。
LF Charitiesは、世界中の人々やコミュニティーがオープンソース技術の創造と開発に参加できるよう支援している。この活動には、オープンソースソフトウェア、標準、ハードウェア、データなどにわたって広範な技術協力を可能にすることが含まれる。こうした活動を通じて、LF CharitiesはLinux Foundationエコシステムをサポートしている。
Jupyter Foundationの発足により、企業や団体がProject Jupyterをサポートするエンジニアリングや資金を提供する仕組みがLF Charitiesに加わる。
Jupyter Foundationの目標は、リソースの提供を通じて、Project Jupyterが特定ベンダーに依存しない形で技術的進歩を継続するように支援することにある。現在検討されている支援分野には、エンジニアリングリソース、リリースを管理するコミュニティーのための管理リソース、ドキュメンテーションとアクセシビリティへの投資、Project Jupyterを支援するマーケティングとイベントなどが含まれる。
Linux Foundationのエグゼクティブディレクターを務めるジム・ゼムリン氏は、次のように述べている。「Jupyter Foundationの発足は、この変革的なオープンソースエコシステムの長期的な持続可能性を確保する上で、非常に重要な前進だ。Jupyter Foundationは、強力な支援とリソースを通じて、Jupyterの影響力を高め、科学、技術、教育におけるブレークスルーを何世代にもわたって後押しすることを目指している。われわれはこのイノベーションと発見のミッションのために、Jupyterコミュニティーと協力することを光栄に思っている」
Jupyter Foundationは、プレミアメンバーであるAmazon Web Services(AWS)、Google、Meta、Bloombergと、一般メンバーであるAnaconda、Quansight、QuantStackなどの支援を得て発足した。
Jupyter Foundationは、Jupyter Foundationのメンバー代表と、Project Jupyter Executive Councilのメンバーで構成される理事会によって運営される。Project Jupyter Executive Councilのメンバーは、Project Jupyterのリソース要件について理事会に見解を伝える。
Jupyter Foundationにメンバーとして参加するための情報と、Project Jupyterの技術的ガバナンスや貢献方法についての情報は、それぞれのWebサイトで公開されている。
なお、LF Charitiesが支援しているプロジェクトやプログラムにはProject Jupyterの他、「Jenkins」「OS-Climate」「Tazama」がある。
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