生成AIの非決定論的な性質と固有の課題に対処するには、特別な専門知識やノウハウが必要となる。AIエンジニアリングは米国で最も急増している役割の一つだ。本稿では、AIエンジニアの役割と、AIエンジニアに不可欠な主要な技術的スキルについて紹介する。
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AIエンジニアリングは、米国で最も急増している役割の一つだ。生成AIアプリケーションの導入が進んでいることが背景にある。企業が生成AIユースケースの実現の複雑さへの対処に追われる中、今後ますます高スキルのAIエンジニアの需要が増えるのは間違いない。
生成AIの非決定論的な性質と固有の課題に対処するには、特別な専門知識やノウハウが必要になるため、AIエンジニアは不可欠な存在だ。Gartnerは、AIエンジニアの求人数は2028年までに、データサイエンティストの求人数の3倍に達するとみている。AIエンジニアは、AIワークロードの妥当性、精度、スケーラビリティを向上させるために欠かせない継続的なフィードバックループにおいて、極めて重要な役割を果たす。
AIエンジニアの役割は、ほとんどの企業ではまだ広く認識されておらず、データサイエンティストやデータエンジニアなどの役割と混同されることが多い。データエンジニアは、主にデータインフラやツールの構築とメンテナンスを担う。データサイエンティストはデータを分析、解釈して洞察を引き出し、意思決定を支援する。
これに対し、AIエンジニアは、AIソリューションの開発、実装、モニタリングを担当し、本番環境の整備と継続的な改善に尽力する。生成AIのコンテキストでは、AIエンジニアはアプリケーションの包括的な実験とスケーリングにおいて、極めて重要な役割を果たす。
こうしたAIエンジニアは、幅広い技術的スキルと非技術的スキルを求められる。多くの場合、それらは多面的で、短期間で習得するのは難しい。AIエンジニアに不可欠な主要な技術的スキルには、以下のようなものがある。
AIエンジニアは技術的な専門知識、ノウハウに加え、成功に不可欠な幾つかの重要な非技術的スキルも必要だ。
AI技術の活用によって競争優位の獲得を目指す企業が増える中、AIエンジニアのニーズは短期的に急増し続ける見通しだ。テクノロジーイノベーションのリーダーは、このポストの新設を社内で提唱し、AIエンジニアを置くことに関するビジネスケース(投資対効果検討書)を作成すべきだ。
出典:AI Engineers: The High-Demand Skills That Set Them Apart(Gartner)
※この記事は、2025年1月に執筆されたものです。
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