クライス&カンパニーがCXO・経営幹部人材の転職市場動向を分析した「CXO転職市場レポート2026」を公開した。高年収帯のCXO採用が増加した他、スタートアップ企業比率の増加や高水準の非公開求人比率から、経営人材市場の流動性がさらに高まっているという。
クライス&カンパニーは2026年6月17日、CXO・ハイクラス層の転職支援で蓄積した独自データに基づき、CXO・経営幹部人材の転職市場動向をまとめた「CXO転職市場レポート2026」を公開した。本レポートでは、2025年度のCXO転職市場の変化を分析している。
高年収帯のCXO採用が増加した他、スタートアップ企業比率の増加や高水準の非公開求人比率から、経営人材市場の流動性がさらに高まっていることが明らかとなった。
2025年度のCXO市場では高年収帯求人の増加が顕著となり、年収1500万円以上のCXO求人は2021年度と比較して2.2倍に増加した。事業成長や経営課題の高度化、AI・DX領域を中心とした競争激化を背景に、CEO・CFO(最高財務責任者)・COO(最高執行責任者)を中心に、CTO(最高技術責任者)、CMO(最高マーケティング責任者)、CPO(最高個人情報責任者)、CHRO(最高人事責任者)など幅広い領域で経営人材への投資を強化する動きが見られた。
職種別では、CEOとCOOが29.4%、CFOが19.3%となり、事業執行と財務執行領域がCXO採用の中心となっている。技術領域を担うCIO(最高情報責任者)は2025年の1.8%から4.4%に、CTOは7.5%から8.8%に増加しており、テクノロジー活用が経営に与える影響が高まっていることがうかがえる。CMO、CPO、CHROもそれぞれ約8%前後を占めており、経営トップのみならず、技術や顧客接点、プロダクト、人材といった各領域の責任者を求める動きも引き続き顕著だ。
年収帯別では、1500万〜1999万円の割合が前回の51.2%から41.5%に減少する一方で、2000万円以上の割合が増加した。構成比は2000万〜2499万円が28.1%、2500万〜2999万円が11.3%、3000万円以上が19.1%となり、約6割が年収2000万円以上を占める結果となった。企業変革や成長戦略を担う経営人材への需要拡大を背景に、CXO市場では高年収化が進んでいることが分かる。
非公開求人比率の高さも見られ、年収1500万〜1999万円では84.5%、年収2000万〜2499万円では91.2%、年収2500万〜2999万円では94.0%、年収3000万円以上では95.2%が非公開求人となっている。CXO採用においては、既存経営陣との関係性や新規事業戦略、IPO(新規公開株式)準備、組織再編など機密性の高いテーマが多いことから、水面下で採用が進められるケースが大半を占めている。
決定年収1500万円以上のCXOポジションにおける企業タイプ別決定者構成比では、スタートアップ企業によるCXO採用が引き続き活発で、2025年の31.8%から43.9%に12ポイント上昇した。上場ベンチャーの26.8%を合わせると、7割以上が成長企業での決定となっている。その他は、大手上場企業が14.6%、PEファンド投資先が9.8%、大手未上場企業が4.9%となっている。
シリーズB以降を中心に、COO、CFO、VP(Vice President)クラスなど経営チーム強化を目的とした採用が増加している他、大企業やコンサルティングファーム出身者など、多様なバックグラウンド人材の流入も進んでいる。
これらの結果を受けクライス&カンパニーでは、CXOを目指す人にとって、自身の経験や強みを「経営人材としての価値」に照らし合わせて捉える視点が、これまで以上に重要になっていると指摘している。
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