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LILOにパスワードを設定するには 北浦訓行 |
rootのパスワードを忘れたときはで説明したとおり、Linuxではシングルユーザーモードで起動すれば、パスワードなしにrootでログインできてしまう。これは非常に危険だ。しかし、LILOにパスワードを設定すれば、無条件でrootになれるという危険性を回避することができる。
LILOにパスワードを設定するには、/etc/lilo.confの「label=linux」と書かれている行の下に、「restricted」と「password=LILOのパスワード」という2行を追加する。
image=/boot/vmlinuz-2.2.17-0vl10 |
「restricted」を指定すると、「LILO boot: linux 1」のように、パラメータを指定したときのみ、パスワードの入力を求める。「restricted」がなければ、LILOでのパスワード入力が必須になる。
/etc/lilo.confの編集が終わったら、以下のコマンドを入力して、root以外のユーザーがパスワードを見られないようにする。
# chmod 600 /etc/lilo.conf |
このコマンドを実行すると、root以外のユーザーはLILOのパスワードを変更できなくなってしまう。rootのパスワードとLILOのパスワードは、絶対忘れないようにしなければならない。最後に、/etc/lilo.confの内容をLILOに反映させる。
# /sbin/lilo |
なお、LILOにパスワードを設定する方法では、起動ディスクによるブートを防ぐことはできない。FDからLinuxを起動できると、HDDをマウントして設定を変更したり、LILOを書き換えたりといったことが可能になる。万全を期すなら、FDやCD-ROMドライブからの起動ができないようにBIOSの設定を変更し、BIOSにもパスワードを設定しなければならない(ここまですると、PC本体やHDDの盗難にも対処しなければならなくなるが)。
なお、LILOにパスワードを設定すると、人がPCの側にいないとシステムが起動しなくなってしまう。遠隔地から再起動する可能性のあるサーバの場合、「restricted」の指定は必須だ。
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