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Sambaでごみ箱を使うには(Red Hat Linux編) 北浦訓行 |
Sambaで共有しているディレクトリにあるファイルは、Windowsのエクスプローラで選択して[Delete]キーを押すと簡単に消去できる。だが、それを復活させることはできないため(運が良ければ削除したファイルを復活するにはで復活できる可能性はあるが)、何らかの安全対策を施しておきたい。
Sambaでごみ箱を使うには(Samba日本語版編)で説明したように、Samba日本語版(2.2.2-ja-1.0以降)では、ごみ箱の機能をサポートしているが、Red Hat Linuxが採用しているオリジナル版のSambaでも、バージョン2.2.5以降はVFSモジュールとしてごみ箱機能をサポートしている。Samba日本語版と同様に、ファイルを削除するとあらかじめ指定しておいたディレクトリ(ごみ箱)に移動されるだけなので、後で元の状態に戻すことができる。ここでは、Red Hat LinuxのSambaでごみ箱機能を使う方法を紹介する。
最初に、ごみ箱の設定ファイルである/usr/share/doc/samba-2.2.7a/recycle.confを/etc/sambaにコピーする。recycle.confの設定は、デフォルトのままで構わないだろう。
# cp /usr/share/doc/samba-2.2.7a/recycle.conf /etc/samba |
次に、テキストエディタで/etc/samba/smb.confを開いて、[global]の適当な場所に以下のVFSモジュールの記述を追加する。
vfs object = /usr/lib/samba/vfs/recycle.so |
共有ディレクトリに.recycleというサブディレクトリを作成して、読み書き可能にしておく。
# mkdir /home/project/.recycle |
この作業を行わないと、最初に共有ディレクトリでファイルを削除したユーザー専用の.recycleディレクトリが作成されてしまい、ほかのユーザーがファイルを削除できなくなってしまう。
以上で設定は終了だ。Sambaを再起動させると、ごみ箱機能が有効になる。
# service smb restart |
同じディレクトリで同じ名前のファイルを削除した場合、新しく削除されたファイルに「(Copy #?)」という文字が追加される。例えば、memo.txtというファイルを3回削除すると、.recycleディレクトリは以下のようになる。
$ ls | more |
なお、.recycleディレクトリのファイルは自動的には削除されないため、cronなどで定期的に削除する必要がある(プログラムを定期的に実行するには参照)。
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