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cannaのローマ字入力規則をカスタマイズするには 北浦訓行 |
cannaのキー・アサインを変更するにはで紹介した方法で、cannaのキーアサインをWindowsのIMEなどに準拠したものに変更できる。だが、ローマ字入力の規則を変更するには別の方法が必要となる。
cannaの設定ファイルは、ホームディレクトリの.cannaだ。この中に、以下のような設定が記述されているはずだ。
(setq romkana-table "default.cbp") |
default.cbpが、ローマ字入力規則を定義しているファイルだ。このファイルはバイナリファイルなので、元の設定ファイル(default.ctd)を変更して、新しい定義ファイルを作成する必要がある。以下の例では、「ltu」と入力して「っ」(小さい「つ」)に変換されるように設定してみる。
まずrootでログインして、default.ctdのバックアップを作成する。以下は、Fedora Core 1での例だ。
# cd /usr/share/doc/Canna-3.6/sample/src/ |
Fedora Core 1の場合、default.ctdの文字コードをEUCからUTF-8に変換する必要がある。
# nkf -w default.ctd > default.ctd8 |
文字コードを変換したら、default.ctd8の適当な位置に以下の行を追加する。
ltu っ |
default.ctd8の編集が終わったら、新しい定義ファイルを作成する。定義ファイルを作成するのはmkromdicコマンドだ。なお、Fedora Core 1の場合は、その前に文字コードをUTF-8からEUCに戻す必要がある。
# nkf -e default.ctd8 > default.ctd |
以上で新しいdefault.cbpファイルが作成されるので、一般ユーザーになってホームディレクトリにコピーする。
$ cp /usr/share/doc/Canna-3.6/sample/src/default.cbp . |
以上で作業は終了だ。X Window Systemを起動している場合は再起動してから動作を確認する。ホームディレクトリにコピーしたdefault.cbpを別の名前にリネームするか削除すれば、デフォルトのローマ字入力規則に戻すことができる。
Vine LinuxやTurbolinuxの場合は、default.ctdの場所がFedora Core 1とは異なり、/usr/lib/canna/sample/srcになっている。また、文字コードを変換する必要はない。
cannaのキー・アサインを変更するにはで紹介したようにATOKのキーアサインに変更している場合は、「default.*」を「just.*」に読み替えるとうまく行くはずだ。
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