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2つのディレクトリを同期させるには(CUI編) 北浦訓行 |
2つのディレクトリを同期させるには(GUI編)で紹介したUnison(http://www.cis.upenn.edu/~bcpierce/unison/)は、コマンドラインでの操作も可能だ。
まず、2つのディレクトリを同期させるには(GUI編)に挙げた方法でUnisonをインストールし、動作確認のためテスト用のディレクトリとファイルを作成する。
a.tmpとb.tmpを同期する場合は、Unisonを以下のように起動する。
$ unison a.tmp b.tmp |
同期するディレクトリにに違いがあると、処理方法入力待ち状態になる。上記の例では、左側がa.tmpの状態を、右側がb.tmpの状態を示しており、その下の行がファイル「c」に対する処理方法の入力待ちだ。「c」が削除されているか(deleted)、変更されているか(changed)を示していて、中央の「?」は推奨の処理方法が存在しないことを表している。
削除する(a.tmpの状態を採用する)なら、左側を選択するので「<」(「,」でも可)を入力する。変更する(b.tmpの状態を採用するなら、「>」(「.」でも可)を入力する。すると、次の入力待ちになる。
a.tmp b.tmp |
これは、b.tmpのファイル「a」が新規作成されたことを示している。b.tmp/aをa.tmpに同期させるなら「<」を、そのままにするなら「>」を入力する。
a.tmp b.tmp |
3番目は、a.tmp/d/hとb.tmp/d/hの内容が異なることを示している。変更の矢印は「→」になっているため、推奨の訂正ではa.tmp/d/hの内容がb.tmp/d/hに上書きされる。ここは、[<]キーを押して推奨と逆の処理を行った。
a.tmp b.tmp |
なお、処理方法の入力に際しては、以下のコマンドを使用できる。
コマンド |
意味 |
f | Unisonの推奨に従う |
I | 処理の指定を行わない |
E | この拡張子のファイルは、常に処理の指定を行わない |
N | この名前のファイルは、この処理の最後まで指定を行わない |
m | マージする |
d | 違いを表示する |
x | 詳細な情報を表示する |
l | 全処理の一覧を表示する |
pまたはb | 前の処理指定に戻る |
g | 推奨の指定に従ってすぐに処理を行う |
q | 処理を中断してUnisonを終了する |
/ | 処理をスキップする |
>または. | 右の処理を行う |
<または, | 左の処理を行う |
処理方法の指定がすべて終了すると、以下のように指定を実行するか否かの確認が行われる。
Proceed with propagating updates? [] ←「y」を入力 |
ここで指定できるオプションは以下のとおりだ。
コマンド |
意味 |
yまたはg | 指定した処理を実行する |
n | 再度指定を行う |
q | 処理を中断してUnisonを終了する |
「y」を入力すると処理が実行され、その結果が表示される。
UNISON started propagating changes at 07:36:03 on 13 Mar 2006 |
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