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Fedora Core 6でカーネルをリプレイスするには 北浦訓行 |
2006年10月24日にリリースされたFedora Core 6(FC6)のインストーラ(anaconda)には、i686のシステムにi586のカーネルをインストールしてしまうバグが存在する(原稿執筆時点では、修正版はリリースされていない)。そのため、カーネルの入れ替えが必要になる場合がある。ここでは、i586のカーネルを削除して、カーネルをi686にリプレイスする方法を紹介する。
まず、使用しているPCのCPUアーキテクチャとインストールされているカーネルのアーキテクチャを調べる。
$ uname -m ←CPUアーキテクチャを確認 |
上記のように、CPUアーキテクチャがi686であるのにi586のカーネルがインストールされている場合は、以降の作業を行うことでi586のカーネルをi686にリプレイスすることができる。
はじめに、作業の流れを以下に示す。
- 「作業用カーネル」をインストールする
- 「作業用カーネル」でシステムを起動する
- i586カーネルを削除する
- i686カーネルをインストールする
- 「作業用カーネル」を削除する
ここでは、PAEカーネル(注)を「作業用カーネル」として利用する。
注:PAEカーネルとは、PAE(Physical Address Extension:物理アドレス拡張 http://www.atmarkit.co.jp/icd/root/89/19853689.html)をサポートするカーネル。 |
ここから手順に沿ってリプレイス作業を進めよう。はじめに、PAEカーネルをインストールする。
# yum install kernel-PAE |
PAEカーネルをインストールしたらシステムを再起動し、GRUBで[Fedora Core (2.6.18-2798.fc6PAE)]を選択する。
GRUBでPAEカーネルを選択してFC6を起動する |
FC6が起動したら、以下のようにi586カーネルを削除する。
# yum remove kernel.i586 |
次にi686のカーネルをインストールする。
# yum install kernel.i686 |
上記の作業が完了したら、インストールしたi686のカーネルでシステムを再起動する。
最後に、PAEカーネルを削除すれば作業は完了だ。
# yum remove kernel-PAE ←PAEカーネルの削除 |
以下のコマンドで、i686のカーネルがインストールされていることを確認できる。
# yum list kernel |
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