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Fedora Core 6でカーネルをリプレイスするには(rpmコマンド編) 北浦訓行 |
Fedora Core 6でカーネルをリプレイスするにはでは、一時的にPAEカーネルを使用してi586カーネルをi686カーネルにリプレイスする方法を紹介した。しかし、この方法はPAE(Physical Address Extensions:物理アドレス拡張)をサポートしないCPU(Pentium Mなど)では利用できない。ここでは、i686用のカーネルパッケージをダウンロードしてrpmコマンドでリプレイスする方法を紹介する。
作業に入る前に環境の確認を行う。Fedora Core 6でカーネルをリプレイスするにはを参考に使用しているPCのCPUアーキテクチャとインストールされているカーネルのアーキテクチャを調べる(注)。
注:CPUアーキテクチャとインストールされているカーネルが正しければ、以降の作業は必要ない。 |
次に、CPUがPAEをサポートしているかどうかを確認する。以下のように/proc/cpuinfoを参照し、「pae」が存在するかどうかを調べる。
# cat /proc/cpuinfo | grep pae pge mca cmov pat pse36 mmx fxsr sse syscall mp mmxext |
「pae」が存在する場合はFedora Core 6でカーネルをリプレイスするにはの方法でカーネルを入れ替える。「pae」が存在しない場合はPAEカーネルを使用できないので、以下の手順で入れ替え作業を行う(注)。
注:重要なデータがあれば、事前にバックアップすることをお勧めする。 |
ここからアップグレード作業の説明に入る。最初に/boot/grub/grub.confのバックアップを行う。そして、yumdownloaderを使用してカーネルのRPMファイルをダウンロードする(FTPクライアントなどでも可)。
以下は、FC6のインストールCDおよびDVDに収録されているカーネル2.6.18-1.2798の例である。yumコマンドでカーネルを2.6.18-1.2849(原稿執筆時点)にアップデートしている場合は、2.6.18-1.2849のパッケージをダウンロードしてインストールする必要がある。
# yum install yum-utils ←yumdownloaderのパッケージをインストール |
以上でリプレイス作業は完了だ。
システム再起動後、以下のコマンドでi686のカーネルがインストールされていることを確認する。
$ yum list kernel |
なお、開発環境をインストールしているシステムでは、kernel-develも必要となるので併せてダウンロード&インストールする必要がある。kernel-develのRPMファイルは、kernel-devel-2.6.18-1.2798.fc6.i686.rpmだ。yumまたはyumdownloaderでインストールする場合は、kernel-devel.i686を指定する。
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