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インストール時にRAIDを構成するには
北浦訓行
2007/8/16 |
RAID(Redundant Arrays of Independent Disks)は、複数のHDDを結合して高速化や冗長性を引き出す技術だ。Fedora 7などでは、PCがRAID用のハードウェアを搭載していなくても、インストール時にGUIでソフトウェアRAIDの設定を行うことができる。
ここでは、未使用のSATA HDDを2台接続したPCを用意して、Fedora 7の新規インストールを行う際にRAID 1(ミラーリング)を構築する例を紹介する。なお、ここでは便宜的に、/bootとスワップに1024Mbytesを割り当て、残りを/にする。
インストーラでパーティション設定の画面が表示されたら、[カスタムレイアウトを作成します]を選択して[次]ボタンをクリックする。すると、以下のように2つのドライブが表示される。
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パーティションの設定画面 |
最初に1台目のHDD(ここでは/dev/sda)のパーティションを作成する。[RAID]ボタンをクリックすると[RAIDオプション]ダイアログボックスが表示されるので、[ソフトウェアRAIDパーティションを作成します]を選択して[OK]ボタンをクリックする。
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[RAIDオプション]ダイアログボックス |
すると[パーティションの追加]ダイアログボックスが表示されるので、RAIDパーティションを作成するドライブ(ここでは[sda])にチェックマークを付けてパーティションの容量を指定する。
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[パーティションの追加]ダイアログボックス |
これでRAID用のパーティションが1つ作成される。この作業を繰り返して、/dev/sdaに/bootとswap、/の3つのパーティションを作成する。
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/dev/sdaに3つのパーティションを作成 |
次に、/dev/sdbにも、/dev/sdaと同じ構成のパーティションを作成する。
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/dev/sdbにも/dev/sdaと同じ構成のパーティションを作成 |
最後に、/dev/sdaと/dev/sdbの各パーティションにRAIDのレベル(ここではミラーリングを示す「1」)を設定する。
[RAID]ボタンをクリックして、[RAIDオプション]ダイアログボックスで[RAIDデバイスを作成します]を選択して[OK]ボタンをクリックする。
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[RAIDオプション]ダイアログボックス |
すると、[RAIDデバイスの作成]ダイアログボックスが表示されるので、[マウントポイント]で[/boot]を選択して、[RAIDレベル]を[RAID1]にする。そして、/bootに割り当てる[RAIDメンバー]を選択する。ここでは、/bootは/dev/sda1と/dev/sdb1になるので、[RAIDメンバー]ボックスの[sda1]と[sdb1]にチェックマークを付ける。
設定が終わったら[OK]ボタンをクリックしてダイアログボックスを閉じる。
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[RAIDデバイスの作成]ダイアログボックス |
この作業をスワップパーティション(/dev/sda2と/dev/sdb2)と/パーティション(/dev/sda3と/dev/sdb3)に対しても行う。スワップパーティションの場合は、[RAIDデバイスの作成]ダイアログボックスの[ファイルシステムタイプ]を[swap]にしなければならない。
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スワップパーティションのRAID設定 |
以上でRAIDの設定は完了だ。インストーラの画面に戻るので、[次]ボタンをクリックしてインストールを続行する。
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RAIDの設定が完了したインストーラの画面 |
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