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RAIDアレイを再構築するには
北浦訓行
2007/11/15 |
RAIDアレイに障害が発生した場合は、問題となっているHDDを新しいものと交換して、RAIDアレイにデバイスを追加しなければならない。
ここでは、「HDDを2台追加してRAID 1を構成するには」で構築したRAIDアレイの1台に障害が発生した前提で、RAIDアレイを再構築する手順を説明する。
まず/proc/mdstatを表示してみると(「RAIDの状態を表示するには」参照)、故障の内容にもよるが、以下のようなメッセージが出力されるはずだ。
# cat /proc/mdstat
Personalities : [raid1]
md0 : active raid1 sdb1[1] ←もう1台のHDDが認識されていない
244195904 blocks [2/1] [_U]
unused devices: <none>
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/proc/mdstatは正常時には以下のように表示されていた。両者を比較すると、/dev/sdc1に異常が発生していることが分かる。
# cat /proc/mdstat
Personalities : [raid1]
md0 : active raid1 sdc1[1] sdb1[0]
244195904 blocks [2/2] [UU]
unused devices: <none>
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最初に、故障しているデバイスを取り外すための作業を行う。まずは、--failオプション(または-fオプション)を指定して、故障したデバイスを「fail」に設定する(ただし故障の種類によっては、この作業の結果エラーになる可能性がある)。
# mdadm /dev/md0 -f /dev/sdc1 ←/dev/sdc1をfailにする
mdadm: set /dev/sdc1 faulty in /dev/md0
# cat /proc/mdstat
Personalities : [raid1]
md0 : active raid1 sdb1[0] sdc1[2](F) ←/dev/sdc1が(F)になった
244195904 blocks [2/1] [U_]
unused devices: <none>
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次に、--removeオプション(または-rオプション)を指定して、failを設定したHDDをRAIDアレイから取り除く。
# mdadm /dev/md0 -r /dev/sdc1
mdadm: hot removed /dev/sdc1
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PCの電源を切って、故障したHDDを交換する。交換が終わったら、新しいHDDの領域を確保して、パーティションタイプも0xfd(raid自動検出)に設定する(詳細な手順は「HDDを2台追加してRAID 1を構成するには」を参照)。また、フォーマットも行っておく。
最後に、--addオプション(または-aオプション)で新しいHDDをRAIDアレイに追加する。
# mdadm /dev/md0 -a /dev/sdc1 ←/dev/sdc1をRAIDアレイに追加
mdadm: re-added /dev/sdc1
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すると、自動的にRAIDアレイの再構築が始まる。再び/proc/mdstatを表示すると、以下のようになっているはずだ。
# cat /proc/mdstat
Personalities : [raid1]
md0 : active raid1 sdb1[2] sdc1[1]
244195904 blocks [2/1] [_U]
[==>..................] recovery = 11.9% (29107776/244195904) finish=55.3min speed=64760K/sec
unused devices: <none>
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