いまさら聞けない「SEO」入門──検索結果の最適化いまさら聞けないリッチクライアント技術(13)(3/3 ページ)

» 2008年06月18日 00時00分 公開
[江原顕雄@IT]
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ズルは許さない! スパム行為

 SEOの基本は「Web標準に沿った良質のサイト作り」「魅力的なコンテンツ」ととても当たり前なものです。しかし、ズルをして検索エンジンから実力以上の評価を得ようとする行為を「検索エンジンスパム」「コンテンツスパム」といいます。これらのズルが検索エンジンに判明したら、評価を落とすのはもちろん、最悪は「検索エンジンにまったくヒットさせなくなる」といった厳しいペナルティが待っています。

 制作者にとっては、ちょっとした工夫が検索エンジンにとっては「悪質なスパム行為」に映り、検索結果に自分のサイトがヒットしなくなるかもしれません。そんな悲劇を防ぐためにも、反映されない代表的なスパム行為を見て、やらないようにしましょう。

  • リンクファーム
    リンクを増やすためだけのサイトを「リンクファーム」(リンク農場)という。このリンクファームを使って不当に被リンク数を増やしていく
  • クローキングスパム
    ユーザーの種類によって、異なるページに振り分ける「クローキング」というテクニックがある。これを使って、検索エンジンのクローラーがやって来たときだけ、検索エンジンの評価が高くなるページへ誘導する
  • 隠しテキストでキーワード対策
    背景と同じ色の文字を使ったり、極小のフォントを使って、キーワードを記述する方法
  • 画像のaltタグの属性に記述
    画像が表示されないときに、画像の説明文を表示するalt属性の代替テキスト。このテキスト部分に、キーワードを書き込む方法
  • メタタグを使ったスパム
    HTMLのタグには、キーワードや属性を記述する個所がある。この部分に大量のキーワードを書き込んで、より検索エンジンにヒットする手法

SEOの対策結果はどうやって図るのか?

 さて、苦労してSEOの対策をしましたが、結果はどのようにして分かるのでしょうか? 以下のような点で効果があったどうか判断します。

  • 検索結果の順位はアップしたか?
  • サイト・ページのアクセス数は増えたのか?
  • サイト内のクリック率やページ滞在時間は増加したか?
  • 商品の問い合わせや資料の請求などが増えたか?
  • そのほか、アクセス解析のデータなど

 しかし、アクセスアップや資料請求が増えても、果たしてSEO対策のおかげなのかどうかを判断するのは極めて難しいといった面があります。SEOの結果が求められるビジネスシーンでは、「何をもってSEO対策の結果にするか」事前にはっきり決めておくと、よいでしょう。

SEOは重要だけど……

 SEOについて駆け足で紹介しましたが、いかがでしたでしょうか?

 SEOは一言でまとめると「検索結果の上位に表示させ、自社サイトのアピール・アクセスアップ」といったものですが、その目的を達成させるためには「ユーザーが見やすい・使いやすいWebサイト作り」「良質なコンテンツ作り」を目指すという、Web制作の基本精神に基づいたものなのです。

 一方で、SEOははっきりとした効果が判断しづらいことをいいことに、PCスキルがない人に対して「私のサービス・技術を利用すれば、御社のWebサイトのアクセスアップにつながる」と口でいうだけで何も対策をしない、悪質なSEOサービスを提供する会社が存在します。

 また、怪しげな情報商材を販売するサイトの決まり文句として「SEO」が登場するため、「SEOという文字を見ただけでうさんくさい感じがする」というユーザーもいるかもしれません。

 悪質な業者やキャッチコピーに惑わされないように、今回の記事でSEOの仕組みや目的を知り、清く、正しいアクスセスアップを目指しましょう。


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