日本では使えないというAppleの携帯電話「iPhone」。日本と各国の携帯電話の通信規格とそのなぞについて解明してみましょう
1月にApple社から発表された携帯電話「iPhone」。大きな反響を呼んだ発表(参照:アップル「iPhone」はただのスマートフォンではない)でしたが、同時に日本のニュースサイトやブログの多くで、「iPhoneは日本で使えない!」ということが書かれていました。なぜiPhoneは日本で使えないのでしょうか? 今回はその原因となっている、日本と各国の「携帯電話の通信規格」について解説をします。
今回はかなり多くの技術用語が出てきます。かなり省略をして駆け足の説明となっています、興味を持った用語や仕組みがあったら、詳しく調べてみるのもいいでしょう。
2007年1月9日、サンフランシスコで開催された「Macworld Conference & Expo 2007」で、Apple社のCEO スティーブ・ジョブズ氏は、iPodの機能を搭載した携帯電話「iPhone」を発表しました。
タッチスックリーンの3.5インチで液晶画面、解像度は320×480ピクセル。ストレージは4Gbytes・8GBの2種類で、WebブラウザSafari、デジタルカメラ200万画素もあります。ネットワーク機能もBluetooth 2.0と802.11b/gの無線LANに対応していて、当然iPodとしても機能できる、「未来型」と表現できる携帯電話です。
Appleファンでなくても「かっこいい! 欲しい!!」と感じる方も少なくないでしょう。しかし、このiPhoneは、日本の現状の通信規格では使えませんし、今後も利用できる可能性が限りなく低いです。iPhoneのアジアでの販売は2008年ごろとApple社は発表していますが、この「アジア」には日本は含まれない可能性が強いのです。
その理由は、iPhoneの通信規格が「GSM/EDGE」だったからです。日本では「GSM/EDGE」の規格は使われていませんし、今後も対応する予定もありません。なぜ、この方式だと日本はダメなのでしょうか? 次ページから、携帯電話の通信規格とそのなぞについて解明をしてみましょう!
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.