あなたは、5組の人物のだれに共感を覚えましたか? 最も共感を覚えた人物とあなたは、おそらく同じようなキャリアの志向性を持っています(シャイン理論と異なり、どの志向性かを判断できる調査票のようなものは、私の知る限りではありません)。
前回のシャイン理論でも書きましたが、自分が持つキャリアの志向性が明確になるのは、転職や出産など人生の節目を迎えたときです。例えば、西村夫婦は、年老いた両親の面倒を見なければならない状況に直面したことで、「バランス志向」の方向性を選択しました。
最後に、それぞれのタイプが採用すべき「基本的なキャリア戦略」を紹介しましょう。
●前進志向(Getting ahead)の人
●安定志向(Getting secure)の人
●自由志向(Getting free)の人
●挑戦志向(Getting high)の人
●バランス志向(Getting balanced)の人
それぞれの戦略を客観的に眺めると、賛否両論がありそうですが、自分が該当するキャリアの志向性における基本戦略としては、おおむね納得していただけるのではないでしょうか。
参考文献
▼『Managing The New Careerists』
C.Brooklyn Derr著、JOSSEY-BASS
『Training Games for Career Development』
James J. Kirk、Lynne D. Kirk著、Mcgraw-Hill
松尾 順(まつお じゅん)
1964年福岡県生まれ。早稲田大学商学部出身。市場調査会社、IT系シンクタンク、広告会社、ネットサービスベンチャー、ネット関連ソフト開発・販売会社を経て、2001年より有限会社シャープマインド代表。マーケティングリサーチ、広告プロモーション企画&プロデュース、Webサイト開発企画&プロデュースを多数手掛ける一方、キャリア理論や心理カウンセリング、コーチングを学び、主に個人を対象とするキャリアアドバイザーとしての仕事を増やしてきている。顧客心理の理解向上を目指す「マインドリーディング・ブログ」主宰。「シナプスマーケティングカレッジ」講師。
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