次期クライアントOS「Windows 7」の新コーナーがスタート。Vistaの後継となる新OSの実力やいかに。今回はWindows 7の概要について解説する。
Windows Vistaの後継となるクライアント向けOS、Windows 7の開発が完了し、2009年10月22日に正式に販売が開始されることになった。すでにOEM向けやTechNet/MSDNのサブスクライバ・ダウンロード向けなどでは提供が開始されている。
Windows 7はWindows Server 2008 R2と同時に開発され、共通のカーネル・コンポーネントを利用している。またネットワークやセキュリティなど、コアとなる機能や役割などはWindows Server 2008 R2と同様にサポートされているし、協調して動作する機能も少なくない。本連載では、主にIT管理者の視点から見たWindows 7の機能について解説していく。初回となる今回は、Windows 7のエディションやシステム要件、機能の概要などについて解説する。機能の詳細な解説は次回以降、順次行っていく。
Windows 7は、Windows Vistaをベースに、機能やセキュリティ、パフォーマンスなどの面において、さまざまな改良を行ったクライアントOSである。Windows Vista(2006年11月にRTM)はリリースされてから3年弱経過しているが、残念ながら広く普及したとはいえず、まだWindows XPを使っているユーザーや企業も少なくない。Windows Vistaは、3Dグラフィックス機能などを駆使して、使いやすいユーザー・インターフェイスを実現したOSであったが、要求するハードウェア仕様が少し高く、また一般的な用途ではWindows XPで十分なこともあって、Windows Vistaへの切り替えは期待されたほど進んでいないようである。
Windows 7の開発に当たっては、機能を追加するだけではなく、例えばメモリ使用量を抑えるための改善なども施され、機能や操作性が大きく向上しているにもかかわらず、Windows Vistaよりも軽く、使いやすくなっているように感じられる。
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